業務用冷風機

業務用冷風機とは

 

業務用冷風機

業務用冷風機とは、室内や作業場の温度を下げ、快適な環境を作るために使用される装置です。

特に広いスペースや通気が不十分な場所、空調設備が整っていない施設で重宝されます。冷房が難しい工場や倉庫、イベント会場などで活躍し、強力な冷却効果を持ちながら設置や運用が簡単であることが特徴です。また、エアコンと違い、配管や大規模な設備工事が不要なため、導入の手軽さも大きな魅力となっています。

業務用冷風機の使用用途

1. 工場や倉庫

大規模な作業場や閉めきれない作業では空調の効きが悪く、部分的な冷却が求められることが多いです。業務用冷風機は、作業員が多くいるエリアや機械が稼働する高温エリアを効率的に冷却できます。

2. イベント会場

屋内外のイベントでは大勢の人が集まるため、熱気や湿気がこもりやすくなります。業務用冷風機は、こうした場所に簡単に設置でき、参加者に快適な環境を提供します。

3.  飲食店やショッピングモール

飲食店やショッピングモールなどでも、業務用冷風機はスポット冷却として活躍します。お客様が過ごすエリアはもちろん、各店舗のスタッフが働くエリアを局所的に冷却したい場合にも業務用冷風機が適しています。

業務用冷風機の原理

業務用冷風機は、主に気化熱を利用した冷却方式を採用しているタイプが多いです。。基本的な動作原理は、まず冷風機内部の水をフィルターやパッドに吸収させます。そこに空気を通過させることで水が蒸発する際に周囲の熱を奪い、冷たい風を送り出す仕組みです。気化熱を利用した冷風機は湿度の影響を受けやすいデメリットもあります。

近年は、気化熱方式ではなく水温が一定している地下水などを冷媒として利用し冷風を送りだす業務用冷風機も増え、電気代の節約と、冷却効果や、湿度を上げにくいことなどのメリットを謳っています。

業務用冷風機の選び方

1. 冷却能力

冷却が必要なエリアの広さ、環境に応じた冷却能力を選ぶことが重要です。広いスペースには、強力な冷却力を持つ据え置き型やダクト型が適しています。

2. 移動のしやすさ

冷却する場所が頻繁に変わる場合は、キャスター付きのポータブル型が便利です。移動が少ない場合は、据え置き型の方が安定して運用できます。

3. 運転音

一般的なエアコンに比べて風量が多いため運転音も大きくなるため静かな環境が求められる場所では、運転音が少ないモデルを選ぶことが重要です。

4. 湿度への対応

湿度は冷却効果に影響を及ぼすことがあります。気化式はその仕組み上、どうしても湿度は上がる傾向にあり湿度が低い場所での使用が適しています。近年は気化式ではない方式で湿度をあげにくいタイプも市場に出ているので使用場所の環境、状況に合わせたタイプを選択することが重要です。

5. 自動給水機能

業務用冷風機には、長時間の稼働が求められることが少なくありません。気化式冷風機はタンクの水が空になってしまうと気化熱による冷風が得られず、周囲の空気が吹き出す扇風機と同じ状態になってしまいます。冷媒として地下水などを利用するタイプも同様です。

自動給水機能がついた製品なら、水道の蛇口や井戸水の取水口などの水源から自動的に給水されることによって、冷風が途絶える心配はありません。

業務用冷風機のその他情報

業務用冷風機のメリット

1. 設置が簡単

業務用冷風機は、エアコンのように大規模な設備工事が不要なため、導入や設置が比較的容易です。移動も簡単で、使用場所を変えたいときにすぐ対応できます。

2. 費用が安い

一般的にエアコンと比べて設置工事費を含めた初期費用やランニングコストが低く、特に暑い時期だけの短期間の使用や限定的な場所、一定時間だけの冷却が求められる場所では費用対効果が優れています。

3. 排熱が出ない

一般的な業務用冷風機はエアコン、スポットクーラーのように排熱が出ません。

デメリット

1. 冷却効果が限定的

業務用冷風機の冷却効果は周囲の雰囲気に影響されるためエアコンのような強力な冷却、温度設定はできません。

2. 湿度の影響を受ける

気化式の業務用冷風機は乾燥した空気に対して効果が高いですが、湿度が高いと気化が起こりにくくなるため冷却能力の低下が避けられません。

3. 給水が必要

ほとんどの冷風機は水を利用して冷風を作り出すため、定期的な給水が必要です。長時間の連続使用や大量の冷却が求められる現場では、水補給の手間が発生します。

4. 均一な温度を保つことが難しい

風量が多いため広い範囲の冷却にも適していますが温度設定ができないので全面的に均一な温度を保つ必要がある施設やオフィスなどでは、エアコンの方が適しています。

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