紙緩衝材

監修:株式会社サンユー印刷

紙緩衝材とは

紙緩衝材

紙緩衝材とは、輸送中に製品を保護するための梱包材で、再生紙やバージン紙を材料にしたものです。

日常生活において段ボール箱で製品を輸送する際に、プラスチック素材に空気を封入した緩衝材が使われてきました。一方で紙を丸めて緩衝材とすることも、一般的になっています。

紙緩衝材は環境に優しく、リサイクルや生分解が可能なため、従来のビニールやプラスチック製緩衝材に代わるエコフレンドリーな選択肢として注目されている梱包資材の一つです。企業がサステナビリティを重視する傾向が強まる中、紙緩衝材はますます多くの場面で利用されています。

紙緩衝材の使用用途

紙緩衝材は、製品の輸送時に発生する衝撃や振動から商品を守るために使われることが一般的です。壊れやすい商品や精密機器などには特に効果的で、製品をしっかりと保護できます。

また、梱包時に生じる隙間を埋めるフィラー材としても利用され、製品が箱の中で動かないよう固定できます。さらに、製品を直接包み込む用途でも使用され、摩擦や衝撃を吸収する役割を果たします。

紙緩衝材の種類

紙緩衝材には、いくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

1. クラフト紙緩衝材

クラフト紙は耐久性が高く、丸めたり折りたたんだりして使用できます。特に重量のある製品を保護する際に重宝され、梱包時に使用頻度が高いタイプです。

2. 波形紙緩衝材

段ボールのような構造を持つ波形紙は、軽量でありながら衝撃吸収力に優れています。輸送中の強い衝撃から製品を守り、何度でも再利用できる利点もあります。

3. 更紙

新聞紙よりも厚みのあるマガジンペーパーの一種です。

梱包用の段ボールと収める製品との隙間に丸めて詰め込むだけで緩衝材として使用することが可能です。製品にはカット済みのシートタイプと、様々な大きさで使えるロールタイプがあります。

紙緩衝材(更紙)

4. シュレッダー紙

紙を裁断したシュレッダー紙は、隙間を埋めるのに最適な軽量素材です。軽量商品や小さな製品の梱包に適しており、コストパフォーマンスの面でも優れた緩衝材です。

5. ハニカム形状紙緩衝材

製品を包むことでしっかりした緩衝性能を発揮できます。特に割れ物製品や瓶製品にも使えるくらいの強度もあるので少々値が張るような商品やお店では使われることが多いです。そして見た目も高級感が出るため、ブランド品やギフト包装に使われています。主にカット済みのシートタイプと、包んで使うことがメインであるロールタイプがあります。

紙緩衝材(ハニカム形状)

紙緩衝材の選び方

紙緩衝材を選ぶ際には、以下のポイントに注意する必要があります。

1. 製品の重量とサイズ

隙間埋め緩衝材として使用する場合、重い製品には強度の高いクラフト紙緩衝材や波形紙緩衝材が適しており、軽量な製品にはシュレッダー紙や更紙が向いています。製品の特性に応じた素材選びが重要です。

また、シートタイプとロールタイプどちらが適しているかも、使用する量やサイズ、さらに保管スペースなどによって異なります。

2. 環境への配慮

サステナブルな取り組みを考える際には、リサイクル可能な再生紙を使用した緩衝材を選ぶのが適しています。環境に負荷をかけない素材を選ぶことが、企業のエコ対応をアピールする手段としても有効です。

3. 輸送条件

海外輸送や長距離輸送の場合、湿気や振動に強い波形紙緩衝材やクラフト紙緩衝材を使用すると安心です。また、製品がどのような輸送環境に置かれるかを考慮して、最適な紙緩衝材を選ぶことが大切です。

4. コスト面での考慮

費用を抑えつつ梱包したい場合、シュレッダー紙や更紙は安価で大量に使えるため、コストパフォーマンスの高い選択肢になります。梱包材の選び方次第で、コスト削減を図りつつも高い品質を保つことが可能です。

本記事は紙緩衝材を製造・販売する株式会社サンユー印刷様に監修を頂きました。

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