耐溶剤手袋

耐溶剤手袋とは耐溶剤手袋

耐溶剤手袋 (英: Chemical-resistant gloves / Solvent-resistant gloves) は耐酸や耐アルカリなどの化学薬品耐性を有し、防護性能の高い手を保護するための手袋です。

ケトン類や塩類、洗剤、アルコールなどさまざまな薬品から手を守る事が出来ます。使い捨てタイプと何度も繰り返し使うタイプがありますが、一般的には繰り返し使うタイプが多いです。

多様な厚さの手袋があり、厚い手袋ほど耐性は強いですが、細かい作業が難しくなります。素材により耐久性、耐摩耗性、化学薬品耐性が異なり、厚さも様々なので、使用用途や作業内容により適切なものを選ぶ必要があります。

耐溶剤手袋の使用用途

化学、電子製品、航空宇宙、自動車工業、生命科学、機械、装置、金属製作、リサイクルや廃棄物処理、トランジスタや半導体製造など様々な分野で使用されています。具体的例には以下の通りです。

  • 航空宇宙の装備や部品の取り扱い
  • スプレーガンやロボットを含む塗装道具の取り扱い
  • 予期せぬ漏洩、流出物処理
  • 機器の清掃及びメンテナンス
  •  装着、解体、組立作業
  • 石油化学製品の加工および生産
  • サンプル採取、多様な実験及びテスト
  • 配送作業
  • ガラス、金属エッチング、めっき、染色、化学工場等の薬品の取り扱い

耐溶剤手袋の原理

耐溶剤手袋に主に使われる素材には天然ゴムニトリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリウレタンなどがあります。

このような素材で作られた手袋はアンモニア硫酸硝酸塩酸リン酸 など様々な アルカリ、酸類の化学薬品に対する耐透過性試験とケトン類、エーテル類、塩素系溶剤類、アルコール類、油脂類 などの有機溶剤、油類に対する膨潤率試験によりその性能を評価します。

耐透過性試験は結果を3段階に、膨潤率試験は4段階に評価し、製品の性能を表します。

耐溶剤手袋のその他情報

耐溶剤手袋の素材別特徴

1. 天然ゴム
耐油、耐溶剤性とフィット感に優れた手袋で精密な作業が可能です。

2. ニトリルゴム
手に正確に密着し、細かい作業が可能で、Tensionが少ないため、長く着用しても手の疲れが少ないです。特に、静電気、ホコリ、イオン制御性能に優れ、電子·半導体産業や化学薬品処理などの作業に適しています。

ニトリルは天然ゴムと混合剤としても使用されており、燃料油、潤滑油、酸、など化学物質に抵抗性の高い耐化学的手袋で滑り防止の為にダイヤモンド表面処理も可能です。 主に石油化学、機械組立、航空宇宙産業、化学産業、産業用清掃、
重装備組立、有害化学処理などの用途に使用されています。

3. クロロスルホン化ポリエチレン
耐老化性、 耐オゾン性、耐候性、耐薬品性、耐摩耗性に優れ、耐酸・耐アルカリ性は優れていますが、有機溶剤に対する耐油性は弱いです。

4. ポリウレタン
耐摩耗性があり、柔軟性も優れ、作業しやすい耐溶剤手袋で、機械部品の組立、農業·園芸、DIY、果実水の採取·選別、包装·配送などに使用されます。他に裏地をコットン素材にして着け心地を良くしたものもあります。

参考文献
https://www.hanakigum.co.jp/product/proper.php
https://fnkprddata.blob.core.windows.net/domestic/data/datasheet/HFP/93260060.pdf

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です