精密ピンセット

精密ピンセットとは

精密ピンセット
画像出典元: Amazon

精密ピンセット (英: Precision Tweezers) とは、先端精度に優れ、部品や小物を摘み取るなど緻密な作業には欠かせないものです。

分解、修理など細かい作業のために使われています。先端が精密に作られた矢印の形をしたピンセットでつまみ上げることが可能で、非常に小さい物体でもダメージなくハンドリングできます。

人間工学的に正確に持ち上げることができるように計算した角度、用途別に多様に作られた先端部の模様、そして静電気によって破損する恐れのある敏感な電子機器のために保護コーティングされているピンセットまで、用途に合わせて素材や模様などを考慮して選択することが重要です。

精密ピンセットの使用用途

精密ピンセットは、指だけでは作業が難しい精密部品を扱うさまざまな現場で使用されています。主に精密機器の組立、医療現場、園芸、料理、模型作り、工作や手芸といった伝統工芸工房、金属加工、電子製品の部品組立などの現場で使用されることが多いです。

使用例は以下の通りです。

  • 生体組織やガーゼをつまんだり、刺抜きや毛抜きをする医療現場
  • クラフト工作や手芸のつまみ細工
  • 小骨取りや脇芽の摘心
  • 繊細な昆虫の羽根、展翅などの研究
  • 接着や微細なゴミの除去などのデリケートな作業
  • 趣味の模型作り

精密ピンセットの特徴

精密ピンセットは、2つ先端を持ったV字の形状の物が一般的で、力を加えることで先端が閉じる仕組みです。また、精密ピンセットには、逆作用タイプのものあり、その名の通り力を加えることで、先端が開くようになっています。

精密ピンセットは、形状や使用されている素材、加工方法など、細かな作業を行なうために必要な工夫が多く施されています。

精密ピンセットの選び方

精密ピンセットを選択する際は、作業内容に適したピンセットを選択することが重要です。

1. 形状

ストレートタイプ
腕部分が直線的に伸びており、先端がまっすぐに尖った形状をしています。医療現場から家庭での工作、小骨取りなど多くの場面で使用することができるため、自宅に1本あるととても便利です。

平型タイプ
先端が平型の形状をしており、ホビーやクラフト、精密作業まで幅広く使用することができます。先端が平らになっているため、力を入れすぎても薄くてデリケートな物を傷つけません。

ツル首タイプ
先端部分が鋭利で湾曲しており、真上から見ても手元が見えやすいため、時計の修理や模型作りなど、繊細な作業に使用されます。ツル首タイプは、先端部分を正確な位置に配置する場合や、視野が制限された中での作業時に適しています。

逆作用タイプ
逆作用タイプは、通常のピンセットとは逆で、持ち手をつまむと先端が開き、離すと先端が閉じる仕組みです。手に力を入れ続けなくてもパーツを保持することができるため、はんだ付け作業などで使用されます。

2. 素材

ステンレス製
ステンレス製のピンセットは耐久性がありサビにくいのが大きな特徴です。また、熱にも強く、先端を熱処理することも可能なため、医療現場でも使用されています。

セラミック製
セラミック製のピンセットは、耐熱性、耐薬品性に優れ、硬度もステンレスより高いのが特徴です。また、非導電性であるため感電の心配がないため、電子部品の操作などに適しています。

プラスチック製
プラスチック製ピンセットは、比較的安価で、手にフィットしやすいため長時間の作業に適しています。ただし、耐久性が低く、熱に弱いというデメリットがあります。

3. 噛み合わせ

繊細な作業をするうえで、噛み合わせは非常に重要なポイントです。刃先が正しく噛み合っていない場合、つまんだ部品を落下させたり傷をつけてしまう恐れがあります。

安価な製品には、噛み合わせの精度が低い場合があるため、購入する前に刃先の噛み合わせが正確であるかどうかを確認することが重要です。

4. 滑り止め加工の有無

精密ピンセットは、持ち手部分に凹凸や穴などの滑り止め加工が施された製品があります。滑り止め加工があれば、濡れた手で使用しても滑りにくいため、スムーズに作業にすることができます。

手に汗をかきやすい場合や、細かい作業を行なう場合は、滑り止め加工のある精密ピンセットがおすすめです。

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