トンネルダイオードとは
トンネルダイオードとは、量子トンネル効果を利用したダイオードです。
通常のダイオードとは異なり、トンネル効果によって電流が流れるため、非常に高速な動作が可能です。特性を活かして、マイクロ波帯の増幅や発振、高速スイッチングなどの用途に広く使用されています。
動作原理は、通常のダイオードよりも不純物濃度が高いPN接合で作られており、これによって禁制帯が狭くなり、量子トンネル効果によって電子が電圧をかけなくても障壁を乗り越えることができるようになります。トンネルダイオードは、マイクロ波通信、レーダー、電子計測器、医療機器、科学研究などの様々な分野で使用されています。これらの分野では、高速性や低消費電力が求められるため、トンネルダイオードの特性が適しています。