室内ドア

室内ドアとは

室内ドアとは、主に一般住宅において、室内の出入り口に設ける扉のことです。

内装ドアと呼ばれることもあります。開き戸、引き戸、折れ戸のように形状だけでなく、ガラスの有無や色・素材などの種類もさまざまです。オフィスビルや商業施設などに使用することもできますが、このような施設には「施設用ドア」と呼ばれる製品が一般的に使用されています。

室内ドアの使用用途

室内ドアは、主に一般住宅の屋内における様々な出入り口に設けられる扉です。一般住宅では以下のような出入り口で使用されています。

  • 居室
  • トイレ
  • 洗面
  • 浴室
  • クローゼットなどの収納

開き戸・引き戸・折れ戸など、用途に応じて適切な形状が選択されています。

室内ドアの原理

室内ドアの形状には、主に開き戸・引き戸・折れ戸の3種類があります。

1. 開き戸

開き戸とは、一方向の側から押して開ける、または引いて開ける扉です。1枚のドアで構成されたものを「片開き」、2枚のドアを用いて観音開き状になっているドアを「両開き」、2枚を用いるが一方が小さくなっているものを「親子ドア」と呼びます。

引き戸に比べて気密性が高く、遮音性にも優れています。敷居やレールなどが必要ないため、床面をフラットに仕上げることが可能です。ただし、開き戸は開閉するドアの可動域のスペースを確保する必要があります。

なお、開き戸はドアノブを操作してラッチボルトを引っ込めることでドアを開ける機構です。操作していないときはラッチボルトがストッパーとなっており、ドアノブを操作することでラッチボルトを引っ込ませて開けることができます。ドアノブの形状にはいくつか種類があり、握り玉タイプやレバーハンドルタイプなどが一般的です。

2. 引き戸

引き戸とは、左右に開閉するタイプのドアです。戸をレールや溝の上を往復させて動作させ、壁に引き込みます。引き戸の種類には、1枚で左右のどちらかの壁に引き込む「片引き戸」や、2枚を左右に分ける「引き分け戸」、2枚を行き違わせる「引違い戸」、壁の中に扉を納める戸袋引き込み型の「引き込み戸」などの種類があります。

引き戸は、開き戸に比べて気密性が低い一方で、扉の開閉スペースを確保する必要がないことや、開けたままにしておくことができる点が長所です。ただし、扉を引き込む部分の壁には家具や装飾を設置できないため注意が必要です。

動作機構には、床の上にレールを設置する通常のタイプの他、天井などにレールを設置する上吊り戸があります。上吊り戸は、床をフラットにすることができることがメリットです。

3. 折れ戸

折れ戸とは、開く際に扉が折れ曲がるドアです。複数の連なる扉を折り畳むかたちで開けます。居室の出入り口だけでなく、間仕切戸やクローゼットなどのドアにも用いられます。ドアが折れ曲がるので、開き戸に比べて1/3以下の少ないスペースで開け閉めが可能です。

上吊式であれば、床面にレールがなくフルフラットにすることができます。開口部の左右いっぱいまで開けられるため、間仕切戸として大きな空間を仕切ったり開放したりするのに向いている他、クローゼットなどの収納では開け放って大きなものを出し入れするのに便利です。

室内ドアの種類

室内ドアは形状によって開き戸・引き戸・折れ戸の3種類に分類できます。それ以外の分類方法は、大きさ、意匠、機能面などです。

1. 大きさによる分類

大きさによる分類では通常のドアの他に、高さが天井まで届く「ハイドア」があります。ハイドアにすることでのメリットは、天井が高く見え、部屋が広く見えることです。

2. 採光・デザインによる分類

採光・デザイン面では、ガラスが用いられるドアにもいくつか種類があります。例えば、トイレなどには小さな明かり窓が付いたドアが用いられることが多く、居室用にはガラスがほぼ全面に用いられた大採光タイプや、小窓型のものなどがあります。

3. 機能による分類

機能面では、防音ドア、ソフトクローズ機構付きドア、ペット用の出入り口が付いたドアなどがあります。用途に合わせて適切なものを選択することが必要です。

参考文献
https://www.daiken.jp/buildingmaterials/door/columnrhc/008/
https://sumai.panasonic.jp/interior/door/knowledge/
https://ykkap.co.jp/consumer/satellite/products/articles/interior_select/door/