ハニカムパネル

ハニカムパネルとは

ハニカムパネル

ハニカムとは蜂の巣を意味しています。蜂の巣のように六角形を敷き詰めることによって「最小の材料で最大の丈夫さ」を実現可能で、ハニカム構造は力学的に理想的な構造です。

ハニカムパネルはハニカムコアを面板で挟み、体積の大部分を空気にした超軽量かつ高強度のパネルです。タップ加工、穴開け、切り欠きなど、一般的な金属素材と同様の加工や処理が可能です。

強度を落とすことなく、大幅に軽量化を図りたい場合に使用されます。

ハニカムパネルの使用用途

アルミや紙、プラスチックを原料に作られており、ハニカムコアの目の粗さによって強度や重量が変化するために用途別に選定されます。航空・宇宙分野ではアラミド繊維複合材料やカーボン繊維複合材料を使ったものが使用されており、建材や医療機器、家具などにはアルミが使用されるのが一般的です。

また、ハニカムコアには乱れた空気の流れを整える作用(整流作用)があり、ショーケースなどの整流板として利用できます。消音作用や断熱作用などを生かして様々に応用されています。

ハニカムパネルの原理

  • 高剛性
    ハニカムパネルの構造は六角形に配置されたI型ビームの集合体と考えることができ、パネル全体が変形しにくくなっています。ハニカムによって支持された表面は高い面外剛性を得て、荷重を高くすることが可能になります。
  • 疲労特性
    溶接や機械結合された板の構造と比較すると応力集中がなく、疲労特性に優れています。またハニカムによる音響疲労にも優れています。
  • 表面平滑性
    ボルトやリベット止めの際に発生する歪みがなく、成型、組み立て時には滑らかで平らな表面を得ることができ、外観が美しく仕上がります。
  • 衝撃吸収性
    厚み方向に荷重を受けた場合、ハニカムがほぼ一定の荷重を保ちながら座屈していくことが高い衝撃吸収性の理由です。
  • 断熱性
    体積にして90%以上の空気が一つ一つ独立したセル内に入っており、空気の対流が起こりません。
  • 消音特性
    片側の板に小さな穴を開けると、音響エネルギーが内部の空気で共鳴して消音効果を得ることができます。消音される周波数はハニカムのセルサイズやパネルの厚みに依存します。

参考文献
https://www.morishin.com/about/entrance.html
https://www.snfcore.co.jp/merit/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj1983/13/2/13_2_180/_pdf/-char/ja

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