ケーブルハーネス

ケーブルハーネスとは

ケーブルハーネス

ケーブルハーネス (英語:cable harness) とは、電源供給や信号通信に用いる複数の電線を束にして、端部にコネクタを取り付けたものです。

ケーブルは多芯の電線を意味します。主な使用用途は、FA、車載などにおける電子機器間での情報授受です。

自社製品に合わせて独自に用意するケースもあれば、汎用部品が入手できるサイト経由で自己手配の上、自作するケースもあります。多種多様で自動化による生産に不向きなため、大半は手作業で生産されています。

ケーブルハーネスの使用用途

ケーブルハーネスはFA (ファクトリーオートメーション) 、CASE (コネクテッド・オートノマス・シェアサービス・エレクトリック、自動自律運転電動化) 対応におけるxEV (電動車) などの電子機器間の通信授受を目的に利用されます。

民生機器の分野では、エアコン・冷蔵庫・電子レンジなどの家電製品に、電気信号の授受や電源の供給に使用します。テレビ・音楽プレイヤーなどのAV機器・パソコン・コピー機などのオフィス機器に使用するハーネスは、自動車用などと比較して、構造が単純で短いものが多くあります。

医療機器では、血圧計・心電図・血管撮影装置などの小型~中型のものから、MRI・CT・X線装置・超音波診断装置など大型のものまでケーブルハーネスが使用されています。自動車や医療機器などを製造する生産設備の現場では、多くの業種のケーブルハーネスが使われています。また、工場のFA化で導入されるロボットの制御にも使用されます。

ケーブルハーネスの原理

ケーブルハーネスは、各種機器に動力となる電力と、機器制御のための電気信号を伝達する役割をし、自動車や様々な機械装置に組み込まれています。

産業用途で使用される通信方式は多くあり、CAN通信・Ethernet通信・CC-LINK通信などの方式が一般的です。民生用途では、音声や映像やデータファイルなどのデータのやり取りをするためのデータ受送信用ケーブルやネットワーク通信用ケーブルには、専用コネクタやUSBコネクタが使用されます。

ケーブルハーネスに使用するケーブルは、複数本のワイヤーをシースで覆ったものです。そのシースをワイヤーの保護材として利用します。特に移動する制御機器への配線は、早期の断線を防ぐため、動く部分のみ耐屈曲性に優れた可とうケーブルを使用します。

ケーブルハーネスのその他情報

1. ケーブルハーネスのメリット

配線が複雑になると他の線や部品と干渉してしまったり、揺れや振動などによりケーブルが摩耗することがあります。そのため、ケーブルをハーネスでまとめることでケーブルの保護に繋がります。

また、ケーブルによっては、火や油・ノイズ等などの環境耐性を機能として持たせることができるのもメリットの一つです。さらに、ケーブルがまとまっていることで取り付けが簡単になることや、簡略化によって間違い防止につながるなどのメリットがあります。

2. ケーブルハーネスの今後

ケーブルハーネスは、特に自動車での進化が大きいと言えます。自動車に様々な機能が増えている中、それぞれの機器や部品に対してケーブルハーネスで繋ぐため、ハーネスが増加傾向になっています。1台の車に対して多いものでは2,000本を超えており、全体の長さは3,000~4,000mほどの長さにもなると言われています。

今後は、材料の変化や軽量化など取り組むべき課題は多いです。これまでケーブルハーネスの材料として主流であっただけではなく、アルミの普及が進んでいます。さらに、電気自動車やハイブリット車の需要拡大で、ケーブルハーネスの需要も共に高まっています。

一方で、消費者の行動変化も起こりつつあり、自動車の機能のニーズも多様化していくことも予想されています。ケーブルハーネスも自動車の重要な部品であることから、こうした需要の変化やテクノロジーの進化に合わせながら変化していく必要があります。

参考文献
http://wireharness.jp/feature/2017/02/27/14/
https://xtech.nikkei.com/dm/article/NEWS/20141021/384001/
http://wireharness.jp/feature/2017/02/27/14/
http://wireharness.jp/feature/2017/03/31/157/

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