液種判別センサー

液種判別センサーとは

液種判別センサは、容器や配管に流れる液体の種類を判別できるセンサです。配管内の送液が途切れた場合や、別の液体が混入した場合などを検知することができます。

あらかじめ計測しておいた2種類の液体に対して判別が可能です。配管内をどちらが流れているか、あるいは混入した状態か、どちらとも流れていないのかなどを判別します。

水道水や蒸留水、アルコール、薬液、洗浄液、油といった液体の判別ができます。開発中の機種もあり、今後の展開が期待されています。

液種判別センサーの使用用途

液種判別センサは、小型で設置が容易なので工場内での配管等に取り付けられています。食品工場など安全性が重視される場所では、配管から漏れた液体が水なのか、薬品なのかといった判別が重要なため、液種判別センサを導入し、メンテナンスに役立てている工場が出てきています。

液種判別センサは、現在販売されている機種の数は少ないですが、必要とされる箇所は多いので、今後さらなる開発が進むとともに導入事例も増えていくと予想されます。

液種判別センサーの原理

液種判別センサは新しいセンサで、液体の誘電率の違いを利用するタイプが販売されています。また、現在開発中の原理では、光ファイバーを利用するタイプがあります。

液体の誘電率の違いを検出するタイプでは、センサ部を液体に浸し、誘電率を測定します。液体の種類の判別や空の状態の判別、漏れの検知などが可能です。水道水、アルコール、各種の薬液、油のほか、塗料や接着剤といった粘性の高い液体にも使用できます。

光ファイバーを利用するタイプでは、検知部に耐屈曲光ファイバーを使用することで、防爆している箇所の測定が可能です。油やガソリンといった発火の危険性のある液体に対しても測定ができます。

また他に、研究開発段階ですが、検討されている液種識別装置には、液体の温度の上昇速度から種類を割り出すタイプがあります。この装置は、発熱体、感温体を持つ液種検知部と液温検知部で構成されています。液種検知部に、単一のパルス電圧をかけて発熱させ、液温検知部で液温を測定します。パルス電圧をかける前と、電圧をかけて一定時間経過した後の液温の変化から液体の種類を判別することができます。

参考文献
https://www.fa-mart.co.jp/ydic/46.html

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