ツインタイマ

ツインタイマとは

ツインタイマとは、タイマーリレーの機能の1種で、ON時間とOFF時間をそれぞれ個別に設定できる仕組みのことです。

タイマーリレーでは、フリッカ動作を設定することができます。フリッカ動作とは、リレーに電圧やスタート用信号がかかった際、ON時間とOFF時間を交互に繰り返し続けるという性質の動作です。

通常のフリッカ動作では、ON時間とOFF時間を共通で1つしか設定できませんが、ツインタイマの機能を持つタイマーリレーではこれらをそれぞれ個別に設定することができます。

ツインタイマの使用用途

ツインタイマは、ON時間とOFF時間を個別に設定が必要な電子機器や機械設備に使用されます。代表的なものはランプやシグナルタワーなどです。その他、運転と停止を一定時間ごとに繰り返す必要のある機械にもツインタイマは使用されます。

例えば、ランプを5秒間点灯したのちに3秒間消灯させたい場合や歯車を3秒間回転させたのちに5秒間停止する場合など、装置がONの時間とOFFの時間をそれぞれ個別に設定したい際に、ツインタイマが活躍することになります。

ツインタイマの原理

タイマリレーの内部は、入力部、計時部、電源部、出力部の4つから構成されています。入力部は信号を機器から受け取り、計時部へ渡します。計時部は時間を計測する部位で設定時間の経過後に信号を出力部へ渡します。

その後、出力部から各種の機器へ信号が出力されます。電源部は、タイマーリレー内部に電圧を供給するための部位です。タイマーリレーの電源部がオンの場合、もしくは電源電圧が加わっている状態で入力部にスタート用の信号が送られたときにタイマリレーの動作が始まります。

ツインタイマの種類

タイマリレーにはフリッカ動作の他、オンディレー動作、オフディレー動作、インターバル動作などの動作モードがあります。ツインタイマはこれらの動作のうちでフリッカ動作を行うタイマーリレーの1つです。

タイマリレーの設定がオフスタートの場合はオフ/オン/オフという流れを繰り返し、オンスタートの場合は逆にオン/オフ/オンという動作を繰り返します。ツインタイマではこのオン時間とオフ時間をそれぞれ交互に設定することが可能で、これにより計時部が出力部へと信号を出す、もしくは信号を止めるといった動作を行います。

ツインタイマのその他情報

デジタルタイマにおけるツインタイマの種類

デジタルタイマとは、予め数値で設定した時間が経過することで、スイッチのON/OFFを切り替えることができるタイマです。デジタルタイマにおけるツインタイマの種類は次の4種類です。

フリッカオフスタート、フリッカオンスタートそれぞれに対して電源リセット動作と電源保持動作を持つかどうかで分類しています。

1. toffモード
電源印加中のシグナル入力の立ち上がりで計時を開始し、OFFとONを繰り返すモードです。電源がOFFになるとリセットが発生し、電源以外でもリセット信号の入力や本体のリセットキーでのリセットもできます。

2. tonモード
こちらもシグナル入力の立ち上がりで計時を開始するモードです。ON、OFFを繰り返す点は前述のtoffモードと同じですが、必ずONから始まる点が異なります。

toffモードと同様、電源OFFでリセットが発生するモードです。

3. toff-1モード
toffモードと同じく、電源印加中のシグナル入力の立ち上がりで計時を開始し、OFFとONを繰り返します。

toffモードと異なるのは電源が切れても直前の時間を保持する点です。再度電源を印加した後、シグナル入力がONになると続きから計時開始します。リセットはリセット信号の入力もしくはリセットキー操作で可能です。

4. ton-1モード
toff-1モードにおいてシグナル入力立ち上がり後にONから始まり、ONとOFFを繰り返すモードになります。

参考文献
https://www.fa.omron.co.jp/guide/faq/detail/faq04864.html
https://www.fa.omron.co.jp/guide/technicalguide/19/89/index.html
https://www.fa.omron.co.jp/guide/faq/detail/faq03015.html

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