水自動販売機

水自動販売機とは

水自動販売機とは、スーパーマーケットなどに設置されている、客が持参してきたボトルにセルフサービスで飲料用の水を充填し持ち帰るための給水装置のことです。

給水される水は、基本的に上水道から出る水をさらにろ過したRO水などとも言われる純水です。製品に「販売」という名称が付いていますが、多くの場合には水を販売するのが目的ではなく、集客や顧客満足度向上のためのサービスの1つとして設置されています。

上水道の水を飲むことに不安や不満のある人や、ペットボトルの水を買うコストを抑えたい人にとって、水自動販売機から出る水は飲料水として魅力があるため、設置する店舗が増えています。

水自動販売機の使用用途

水自動販売機は、主に顧客満足度の向上や新規顧客の獲得などの目的で使用されています。

スーパーマーケットの食料品売り場や食品スーパーなどでは、水自動販売機がレジを出たところに設置されています。来店した客が、買い物の支払いを済ませた後でボトルに水を入れて持ち帰ったり、買い物とは別にボトルに水を入れるために来店します。

水自動販売機から提供される水は、無料か非常に安価な料金です。例えば、ある食品スーパーでは、最初に数百円で専用ボトルを購入すると、それ以降は無料で何回でも水を充填できます。また、他のスーパーでは自社ブランドのクレジットカードを作ることで、そのカードが認証キーになり、水自動販売機が無料で使えるようになります。

さらに、現金やクレジットカード等で有料で水を販売する水自動販売機もあります。これらの水自動販売機は、スーパーマーケット以外にも病院等において、その施設の運営方針に合わせたサービス提供の装置として使用されています。

水自動販売機の原理

水自動販売機は上水道の蛇口とつながっており、上水道の水をろ過してさらに不純物を取り除いた純水を生成し、出口に置かれた専用のボトルにその水を充填します。

日本ではほとんどの場所で、そのまま飲むことが可能な水が上水道から供給されています。しかし、水道水には殺菌のために使用した次亜塩素の残存による僅かな臭い (カルキ臭) が発生したり、他にも僅かな異物が残っています。また浄水場から水道の蛇口までの配管の中で異物が混ざる可能性もあります。

水自動販売機では、水道水をさらにろ過フィルターに通して水中の不純物を除去します。特にRO水 (英: Reverse Osmosis Water) は、水自動販売機の中で逆浸透膜 (RO膜) を使ってろ過して得られる水であり、水中の不純物がほとんどゼロになるまで取り除かれています。さらに、水タンク内は紫外線殺菌装置を使って菌が繁殖するのを防ぎ、衛生的に管理されています。

水自動販売機の前面には専用ボトルを置く場所と操作パネルがあります。また、現金支払機や、会員証またはクレジットカード読み取り機などが、それぞれのサービス形態に合わせて組み込まれています。

水自動販売機の選び方

水自動販売機を選択する際には、装置の大きさや造水能力などの基本仕様の他、自分たちが提供するサービス形態に合ったオペレーションができるか、衛生管理がしっかりできるかを検討する必要があります。

増水能力とは、単位時間あたりに生成できる純水の量です。多数の利用者が見込まれる場合には増水能力が高い装置を選択するか、複数台の装置を設置する必要があります。

サービス形態に合ったオペレーションでは、水を無料で提供するのか有料で提供するのかや、会員限定のサービスとする場合に既存の会員証を読み込めるか否かなどを検討します。

一方、水自動販売機から供給される水は衛生管理が非常に重要になります。フィルターや水タンク、配管、蛇口等の装置内部や、ボトルを設置する部分などを常に清潔に保つ必要があります。

また、水の持ち帰りに利用するボトルを清潔に保ち、推奨期間内にその水を使い切る等、利用者に対する衛生面の啓蒙活動も必要となります。

このように水自動販売機の選択に当たっては、装置自体の仕様と性能に加えて、サプライヤーのメンテナンス体制や利用状況に応じた提案力等も考慮することが推奨されます。

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