バーゲート

バーゲートとは

バーゲートとは、道路や敷地の境界で車両の通行を制御するために設置される棒状の門です。

駐車場や施設、有料道路の出入り口の境界では車両の出入りを管理し、許可車両以外の車両の進入を止めたり、駐車料金や通行料金を徴収する必要があります。そのためにこれらの施設の境界部分に門を設けて車両の出入りを管理する必要があります。

車両の通行を制御できる一方で、ゲートの素早い開閉ができることや、歩行者の通行の妨げにならないことが利点です。このため、多くの施設でバーゲートが利用されています。

バーゲートの使用用途

バーゲートは、商業施設や病院、公共施設、マンションなどの駐車場の出入り口、有料自動車道の出入り口、工場や研究所などの施設の出入り口などに設置されています。設置する目的には、駐車料金や通行料金の徴収と、許可車両以外の車両の進入を阻止することがあります。

1. 商業施設や公共施設

商業施設や公共施設などにある一般駐車場では、入り口と出口にバーゲートを設けて駐車料金を徴収するために使用されています。入り口のバーゲート付近にある駐車券発券機で駐車券を受け取ることでゲートが開きます。駐車場の出口にも設置されており、駐車料金の支払いを済ませるとゲートが開き、駐車場を出られます。

2. 有料道路

有料道路の出入り口では、通行券の受け渡しと通行料の支払いによってバーゲートが開き、道路を通ることができます。日本ではETCの利用が進み、ETC車載器に挿入されたETCカードの情報を基に、ETCゲートが自動で開閉し、通行料金は後日にクレジットカードなどによって決済されます。

3. マンションの駐車場

マンションの駐車場などでは、主に部外者による違法駐車を防ぐ目的でバーゲートが設置されます。リモコンキーを持った車両だけがその駐車場に入ることができます。一時訪問者が、そのために設けられたスペースに車両を停車させたい場合などは、マンションの住人に連絡を取り、リモートでゲートを開けてもらって駐車場に入ります。

バーゲートの原理

バーゲートの棒の一端はゲートを開け閉めする可動部と接続されていて、他端はゲートが閉まっている時にゲートを支える支柱の上に乗っています。

ゲートの開け閉めは、多くの場合は電動モーターで行います。電動モーターは駐車券の発券機、駐車料金の支払い機などと連動して動く仕組みになっています。

一部のバーゲートは車番認識システムと連動して動きます。車番認識システムは、バーゲートの近くに設置したカメラを使って車両のナンバープレートを読み取るシステムです。許可車両のみが侵入できる駐車場では、データベースと参照して、侵入しようとする車両のナンバーが許可されたものであれば、ゲートが開きます。

車番認識システムを有料駐車場で使用する場合には、発券した駐車券と、認識した車両のナンバーとを紐づけします。利用者が駐車場の事前精算機で駐車料金の支払いを済ませた場合には、出口に設置されたバーゲートは、車番認識システムからの指示に従って、自動的にゲートを開けます。

バーゲートの種類

一般的にバーゲートはアルミかカーボン繊維でできた、長さが2~3mほどの棒の形をしています。通常は1本の棒ですが、開いた時の高さが施設の天井にあたる場合などは、途中で折れ曲がるように関節を持たせてあります。有料道路の出入り口などより素早い開閉が必要な場所では、左右両方に支柱を設けた両開きタイプになっています。

また、標識や反射鏡、照明を持たせたもの等があります。駐車場の出口や有料道路の出口など、誤ってそこから車両が侵入しないようにするため、進入禁止の標識をバーゲートにつけている場合もあります。地下駐車場や夜間などで、バーゲートの見落としによる車両の衝突を防止するために、反射材や照明を取り付けたものもあります。

また、施設のイメージ向上のためにデザイン性に優れたものや、イルミネーションなどの装飾を施したものもあります。

バーゲートの選び方

現在のバーゲートはほとんどの場合、電動式で何らかのシステムと連動して動きます。有料駐車場や有料道路の場合には、駐車券あるいは通行券の発券機および、料金の支払い機を含むシステムと連動しています。さらに、カメラを使った車両認識システムやETCのシステムを連結させる場合には、システムがより大規模で複雑になります。

バーゲートを設置する際には、ゲートそのものの仕様と信頼性、保守メンテナンス性が重要です。それに加えて、トータルでどのように運用するのか、システム的な考え方とインテグレータの選択も同様に重要となります。

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