ヒドロキシド

ヒドロキシドとは

ヒドロキシドとは、水酸化物イオンOH-を配位子にもつ化合物の総称です。つまり、基本的に水酸化物の総称です。別称としてはオラートがあります。

陽イオンOH+は、ヒドロキシリウムイオン、陰イオンOH-は、水酸化物イオンとよびますが、配位子の場合にはヒドロキシド、またはヒドロキソで表します。
なお、遊離基・OHや原子団OHをヒドロキシルラジカルと呼び、化合物中の置換基-OHをヒドロキシ基と呼びます。化合物中の-OH基の存在を接頭辞で示すには、ヒドロキシ酢酸のように、ヒドロキシをつけます。接尾辞で示す場合は、エタノール(ethanol)のように、オール(-ol)をつけます。

ヒドロキシドの使用用途

代表的なヒドロキシドの使用用途をあげます。

水酸化カリウムは、主に塩基としての性質を利用した用途があります。水酸化ナトリウムより強い塩基性溶液の調製、油脂の鹸化価(けんかか)を滴定といった用途があります。工業・一般用としては、業務用洗浄剤、配管詰まり洗浄剤、液体せっけんの原料があります。

テトラメチルアンモニウムヒドロキシド触媒をはじめ、工業用途に幅広く用いられます。具体的には、重合・縮合といった反応の触媒、ガスクロマトグラフィー前処理剤、写真・印刷薬品、フォトレジスト現像液、二次電池用アルカリ電解質といった用途があります。

トリシクロヘキシルスズヒドロキシドは、殺虫剤・防虫剤(ダニ駆除剤、昆虫不妊化剤など)、抗真菌剤としての用途があります。

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