T型レンチ

T型レンチとは

T型レンチとは、基本的に六角のボルト (或いはナット) を締めたり、緩めたりするのに使用する工具です。

メガネレンチスパナのように掛け替える必要がないため、連続作業による負担を軽減します。掛け替えが不要なラチェットレンチもありますが、回し方のテクニックを習得すれば、T型レンチの方が作業のスピードは早いです。

中には、DIY初心者に回し易いホルダータイプもあります。

T型レンチの使用用途

T型レンチは日常的なDIYから機械整備などの専門的な現場で、組み立てや分解の際にボルト (或いはナット) を締めたり、緩めたりする作業に使われます。主に、メガネレンチやスパナが入らないような隙間のところにあるボルト (或いはナット) の作業に使用する場合が多いです。

T型レンチは、ハンドルを回すスペースが必要なため、エンジンルームに隙間が少ない車の整備には向いていません。しかし、オートバイなどエンジンが外に出ているものなどの整備には使い安い工具です。

T型レンチの原理

シャフト (柄) と垂直にハンドル (バー) がついており、形状はT字をしています。シャフトの先端部に六角ボルト (或いはナット) が入るネジ穴 (ソケット) なっているもの、または六角穴付きボルト用の先端部が六角レンチになっているものがあります。

ハンドル部分を遠心力で回転させ、ボルト (或いはナット) を締めるのが基本です。T型レンチの中には、シャフトのところにパイプホルダーがついており、シャフトを簡単に早く回せるものもあります。

DIY初心者でも使いやすいので、状況に応じて適切な種類を選ぶことが大切です。

T型レンチの特徴

1. 早回しによって効率性向上につながる

T型レンチを早回しすることによって、ボルト (或いはナット) を効率よく締めたり、緩めたりすることができます。ハンドルを360度以上、連続的に回転させることができるため、他のレンチのように、ある程度回したらかけ替える必要がありません。

2. 狭い所にあるボルト (或いはナット) を締められる

ボルトを取り付けるスペースが狭く、メガネレンチやスパナでは障害物があって回せないところにも使用できます。

3. 力が弱い人でも比較的簡単にトルクを締められる

T字型のハンドルは握りやすく圧力をかけやすいため、力が弱い人でもトルクをかけることができます。ハンドルを両手で握ると、より力をかけやすいです。

T型レンチの選び方

1. スタンダードタイプ

T型レンチの選び方のポイントは、使用目的に応じて使いやすいサイズ、機能について検討することです。T型レンチのサイズは、使用しているボルト (或いはナット) とあっているものを選びます。

モンキーレンチのように、T型レンチはつかむ部分の幅を可変させることができません。そのため、サイズが合っていなければ、ボルトと隙間が空き、締め付けが不十分になります。

サイズは小さいものは8mmから大きいもので28mmまであります。8mm〜14mmぐらいを揃えておくと便利です。シャフトの長さは、254~307.5mm、ハンドルの長さは、200~300mmのものがあります。ボルトのサイズが大きくなるほど、シャフトとハンドルは長くなります。

一般的な物より、早回しに特化したT型レンチの場合は、ハンドルの長さが130mmのものが最適です。スタンダードタイプは可動部分がないので、壊れにくく耐久性があります。

2. フレックスタイプ

T型フレックスレンチは、T型レンチの一種です。フレックスレンチは、シャフトとネジ穴部が別の部品で、リンク機構でつながっています。

狭いスペースでの作業では、ボルトから真っ直ぐにシャフトが出せない場合があります。そのような時でもフレックスタイプは、斜めにシャフトを出して、ボルトを締めることができます。

3. ソケットタイプ

フレックスタイプと同じように、シャフトの先にあるネジ穴部がソケットとして別部品になっていますが、ソケットタイプはボルトに合わせてソケットを取り替えて使用するタイプです。T型のハンドルは一つで済むので、収納がコンパクトになり持ち運びに便利です。可動部分が奥なるので、スタンダードタイプに比べると強度が落ちます。

T型レンチのその他情報

T型レンチの使い方

T型レンチのサイズが、ボルト (或いはナット) のサイズとあっていることを確認します。ボルトは、T型レンチのネジ穴に取り付けます。

取り付けたら、ボルトが3〜4回転分入るように手でシャフトを回します。片方の手はシャフトを軽く支え、もう片方の手はハンドルを軽く持って回転させます。ハンドルが、勢いよく回らなくなるまで続けるのがポイントです。

最後にハンドルをしっかり握って締めます。回転をかけるときは、シャフトが垂直になるように支え、最後に締めるときはボルト (或いはナット) に対してシャフトを真っ直ぐに立て、しっかり締めます。

シャフトが斜めになっていると、うまく締まらないため注意が必要です。

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