ヘキサゴンソケット

ヘキサゴンソケットとは

ヘキサゴンソケットとは、六角柱の形をしたヘッドをもったソケットレンチのソケット部分に使う工具の一種です。

主に六角穴付きボルト (キャップボルト) を締めたり緩めたりするときに使用します。ヘキサゴンソケット単体で使用することはなく、「ソケットハンドル」や「ラチェットハンドル」「ドライバーハンドル」といったハンドル部分と組み合わせて使用します。

ヘキサゴンソケットは先端が六角柱の形状をしており、二面幅サイズはミリサイズの規格のタイプが多いです。ミリサイズの他にインチサイズのソケットもあるため、相手側のキャップボルトに合わせて使い分けることが必要です。

ヘキサゴンソケットの使用用途

ヘキサゴンソケットは、差込角をハンドルのドライブ角部分に差し込んで使用します。

ドライブ角への差込は、浅くて浮かないように奥まで差し込んでいることを確認します。ほとんどのタイプのハンドルには抜け防止機構が付いており、奥まで入ると抜け防止のボールプランジャーが、ヘキサゴンソケットの差込角の内径にある溝にはまり、抜け防止になっています。

キャップボルトへ差し込む際も、穴に対して斜めになったり差し込みが浅くなることのないように、奥まで差し込んでから締結作業を行うよう注意が必要です。

ヘキサゴンソケットの原理

ヘキサゴンソケットは六角柱の形状をしていますが、その理由としては締める/緩める際に工具との噛み合わせが良く、どの角度からでもネジを回わしやすくするためです。

仮にボルトの先端が六角形ではなく四角形だった場合は、工具とボルトの噛み合わせ角度が90度回さないとはまらないため、特に工具スペースの満足に取れない狭い場所ではボルトを締める/緩める作業が難しくなります。逆に八角形となると、工具とボルトの接地面積が減りネジがナメやすくなります。そのため、工具との接地面積と締める/緩める作業時の噛み合わせを考慮して一番バランスの良い六角形が採用されています。

ヘキサゴンソケットを使用するキャップボルトのメリットは、キャップボルトの穴に対してぴったりサイズの工具しか使用できないため、ネジ穴がナメにくく高いトルクを掛けやすいところにあります。また、スパナで回転させる必要がある六角ボルトよりも締める/緩める作業時に、工具がドライバーのような中心点で回転させる構造で作業できるため省スペースで済むメリットもあります。

ヘキサゴンソケットの選び方

ヘキサゴンソケットを選ぶポイントとしては、下記の3点に分けられます。

  1. 二面幅
  2. 六角部の長さ
  3. 差込角サイズ

1. 二面幅

二面幅とは、ヘキサゴンソケットのサイズのことでハンドル側の差込角と関係があります。前述のとおり二面幅はミリサイズが基本です。小さいものだと1.5mm程度のものから、大きいものだと14mmのもの等キャップボルトの規格の分だけ様々なサイズがあります。

一般的には、3mm幅から10mm幅までのセットで売られており、セット内容によってはもう1サイズ前後するタイプもあります。必ずしもセットである必要はないので、必要なサイズだけを単品購入することもできます。また、二面幅がインチサイズのソケットもあるためハンドル側の差込角と適合するか事前に確認が必要です。

2. 六角部の長さ

六角部の長さは、製品にもよりますが10〜30mm程度の通常サイズを基本としてロングタイプとショートタイプがあります。

通常の長さでは届かない場所にキャップボルトがある場合はロングタイプ、長すぎて周辺部品に当たってしまう場合にはショートタイプを選択します。六角部の長さが短い方が締める/緩める作業時にボルトに対して力が伝わりやすい傾向にありますが、周辺部品との兼ね合いを見て適した長さのソケットを選ぶことが大切です。

3. 差込角サイズ

差込角サイズは、一般的に6.3mmや9.5mmがよく使われています。ハンドルの大きさにも関わってくるので、締め付けトルクを大きくしたい場合は大きいタイプを選びます。しかしその分、締めすぎによるネジの破損などにもつながるので、必要に応じた工具を選定する必要があります。

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