リベット

リベットとは

リベット

リベットとは、材料の接合道具の一つです。

比較的簡単に取り付けられて強度があります。振動で緩むことがなく、ボルトナット接合などと締め付け力は同程度です。ただし一度接合すると取り外しが難しく、リベット自体を壊すことで取り外せます。

形状は細い針のような棒にピンがついた形をしており、打ち込むことで不要な針部分を自動で切断します。片側からの作業のみで取り付け可能で、手が入らない場所でも使用可能です。

リベットの使用用途

リベットは大きい例では船やジェット機、身近な例では鍋やフライパンなど、幅広く使用可能です。工場内での幅広い機器の金属板接合部や金属網の接続にも用いられます。

建物の大梁接合部や筋交いの接合にもリベットが使用され、緩むことなく建築物を支えています。見た目も綺麗に仕上げられて外観を損ないません。

リベットの特徴

リベット接合は長所と短所を理解し、目的や用途に合わせて選択することが大切です。

長所

リベット接合は作業が簡単なため、手順を守れば初心者でも可能です。強度が高く接合部が緩みにくいです。母材の湾曲やひび割れが起きない限り、リベット接合は緩まないため安全性に優れています。その一方で接合部を破壊すれば取り外し可能です。熱を加える場合でもリベットの先端のみを加熱するため母材が損傷しにくいです。

短所

主に銅やステンレスのような重い金属を用いるため、接合部が多いと製品が重くなります。パイプ状や湾曲した母材は穴開けが非常に難しく、板状の母材に限定されます。リベット接合では突起が目立つため見た目があまり良くありません。衝撃でできた凸凹部分が残るため、デザイン重視の製品には適していない方法です。

リベットの使い方

リベットの締め付けではまず打ち込むために使用するリベットに対応する径の下穴を開けます。下穴にリベットをセットしてリベッターを使用して実際に打ち込むと自動で不要部分を切り取ってくれます。不要部分をリベッターから取り出して繰り返しリベット打ち込み作業が可能です。

締結の原理はリベットをリベッターで引っ張るとリベット先端に付いた玉が引き上げられてリベットが変形します。この変形によりパイプ状の部分が押しつぶされ、固定する材料の手前の皿と奥 (押しつぶされる側) の皿で締め付けて固定可能です。

リベッターには手動で行うハンドリベッター、電気を使用する電動リベッターコンプレッサなどの圧縮エアーを使用するエアーリベッターなどがあります。リベットの個数にもよりますが、大量にリベットを打つ場合は電動リベッターやエアーリベッターを使用すると作業時間の大幅な短縮と労力の低減が可能です。

リベットの種類

主にリベットにはブラインドリベット、中空リベット、樹脂リベットの3種類があります。

1. ブラインドリベット

最も使用されるリベットで、部材の片側から作業でき、裏側に工具が入らない場合に多く使われます。締結圧は細い心棒の破断耐力により、同じ径のリベットよりも小さいです。

心棒を空気圧やリベッターで引っ張ると円筒状のリベット内側を変形させ、心棒を引きちぎります。初心者でも容易に使えて、強度のある締結が可能です。規格やサイズが豊富で、DIYなどにも用いられます。

2. 中空リベット

リベットのシャフトになる箇所が空洞で軽量です。専用工具が必要ですが、小学生のランドセルのパーツや文房具で用いるバインダーなど、使用用途は幅広いです。用途に応じて適切な形状や規格を選択できます。

3. 樹脂リベット

素材が柔らかい樹脂製のリベットです。プラダンの接合、車の内装やフェンダー部分の接合、バイクのカウリングなどに使われます。金属製とは異なり、分別せずに廃棄できるリベットが多いです。強度が高く、取り外しが可能なタイプもあります。専用工具なしで締結できる種類が多く、DIY向きで初心者が容易に使用できます。

参考文献
https://e-neji.info/%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%A8%E3%81%AF
https://www.byora.co.jp/index/products/fastening/blind/index.html

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