温度スイッチ

温度スイッチとは

温度スイッチとは、 室温を測定する温度センサーと電源供給する機能を備えた制御装置です。

温度センサーの測定温度が設定温度より高くなると電源供給を開始し、温度センサーの測定温度が設定温度より低くなると電源供給を停止します。

温度スイッチを使用することで、 室温の状態に連動して負荷を自動で運転させることが可能になります。その結果、負荷の運転時間を効率化が実現され、省電力化につながります。

温度スイッチの使用用途

温度スイッチは、AC100V電源またはAC200V電源で動作する負荷を接続し、室温に応じて負荷を運転または停止する用途で利用されています。

接続する負荷には、ファンまたは換気扇が使われるケースが多いです。負荷にファンを使用した場合は、 室温が高い場合のみファンを運転し、機器の冷却等をすることができます。負荷に換気扇を使用した場合は、室温が高い場合のみ空気の換気が可能です。

温度スイッチの原理

温度スイッチは、 電源入力部、制御部と電源出力部で構成されています。 電源出力部には負荷を接続し、電源入力部には、接続負荷を動作させるためのAC100V電源またはAC200V電源を接続します。

1. 制御部

温度センサーとリレー駆動回路で構成されており、制御部は温度センサーで測定した室温が設定より高くなると電源出力部のリレーをONし、 室温が設定より少し低くなると、電源出力部のリレーをOFFします。

2. 電源出力部

電源供給用のリレーと温度ヒューズで構成されており、リレーON時は負荷に電源を供給し、 リレーOFF時は負荷に電源を供給しません。電流ヒューズは、負荷の過電流時に発生する温度スイッチの異常発熱、 発火、 発煙を防ぎます。

温度スイッチの選び方

温度スイッチを選ぶ際のポイントは、定格電圧と定格容量です。 正しい選択をすることで、火災や感電からの保護やスイッチの故障を防ぐことにつながります。

1. 定格電圧

温度スイッチの定格電圧は単相100V、 単相200V、三相200Vの3種類存在します。温度スイッチの定格電圧は、接続負荷の定格電圧と同じ電圧にします。

定格電圧AC100Vの温度スイッチにAC200V電源を接続した場合、 温度スイッチ内部のリレーが焼損する可能性があります。 定格電圧AC200Vの温度スイッチにAC100V電源を接続した場合は、リレーの動作電圧が不足するため、温度スイッチが正しく動作しません。

2. 定格容量

温度スイッチの定格容量は、定格電流と起動電流で定義されます。 定格電流は通常動作時に流れる定常状態の電流であり、起動は負荷の動作開始時のみ流れる度状態の電流で、定格電流よりも大きな電流値です。

温度スイッチの定格容量を接続負荷の定格容量よりも大きくする必要があります。温度スイッチに定格容量以上の電流を流すと、温度スイッチ内の電流ヒューズが溶断したり、リレーが溶断または固着故障につながります。

温度スイッチの定格容量が足りない場合の対策方法は、負荷の定格容量よりも大きい補助リレーをスイッチとの間に接続することが有効です。

3. アダプタタイプ

一般的の温度スイッチは、電源線を接続する電源接続部が端子台となっていますが、アダプタタイプの温度スイッチは電源接続部が電源コンセントとなっています。

電源接続部が端子台の場合は、 電原線の被ふくを加工したうえで温度スイッチ結する必要がありますが、 アダプタタイプの温度スイッチの場合は接続負荷の電源プラグをそのまま流用可能です。

接続負荷の電源端子が電源プラグ形状の場合、 アダブタタイプの温度スイッチにした方が施工が容易になります。

参考文献
https://www.wika.co.jp/products_temperature_switches_ja_jp.WIKA
https://blog.rittal.jp/1093
https://www.analog.com/jp/products/sensors-mems/temperature-sensor-control-devices/temperature-switches.html

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