付刃バイトとは
付刃(つけは)バイトとは、別名ロウ付けバイトとも呼ばれ、刃先を本体にロウ付けしたバイトで旋盤加工に用いる刃物です。
一般的なスローアウェイバイトが、刃(チップ)と本体が別々になっているのに比べ、付刃バイトは刃と本体が一体型になっているのが特徴です。
付刃バイトは購入してすぐに使うことができず、刃先をグラインダーや工具研削盤などで研いで整形する必要があります。加工条件などにより刃を条件に適した形状に変更することができます。使用後は、再研磨を行うことで再使用が可能です。
付刃バイトの使用用途
付刃バイトは、旋削加工用に金属などを削るために用いる刃物です。加工する形状によりJIS規格で刃の形状が決まっています(JIS B 4152)。
真剣バイト・右片刃バイト・左片刃バイト・右横剣バイト・左横剣バイト・右剣バイト・左剣バイト・ヘール仕上げバイト・突切りバイト・ヘール突切りバイト・先丸穴ぐりバイト・穴ぐり荒バイト・穴仕上げバイト・おねじ切りバイト・めねじ切りバイト・ヘールねじ切りバイト・平削り盤用真剣バイト・平削り盤 ・平削り盤用右片刃バイト・平削り盤用左片刃バイト・平削り盤用右剣バイト・平削り盤用左剣バイト・平削り盤用平剣バイト・平削り盤用ヘール仕上げバイト・平削り盤用突切りバイトがあります。
付刃バイトの原理
付刃バイトには、右勝手と左勝手があり、見分け方はシャンク部分を前方に刃を手前に向けて置いた際に、刃が右にあるものを右勝手、逆に刃が左にあるものを左勝手と呼びます。勝手の選定は、工作物の加工する方向や機械のバイトの取り付け方向によって決めます。
工作物を移動・回転させて、付刃バイトで切削します。 加工条件や切り屑の処理、刃の寿命などを考慮し、条件にあった形状に整形することで調整を行うことができます。
バイトには、付刃バイト(ろう付けバイト)とスローアウェイバイトがあります。付刃バイトのメリットは、1度の切削量が多くても、チッピングしにくいことが特徴です。デメリットとしては、刃を研ぐ手間や刃の研ぎ具合によって、加工面の仕上りが異なります。
スローアウェイバイトのメリットは、刃先を研ぐ必要がなく、チップをホルダーに取り付けるとすぐ使えることです。デメリットとしては、重切削に向いてないことやチップの値段が高いことです。微細な加工や仕上げ用として、よく使われます。
参考文献
https://kikakurui.com/b4/B4152-1988-01.html
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/technical_data/td06/x0010.html
https://tecdlab.com/2020/02/12/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%88%E3%81%A8%E3%81%AF/