サーボプレス

サーボプレスとは

サーボプレスは、プレス機の一つで、従来難しいとされていた加圧部の速度や回数を制御することができる加工装置です。

加圧部はCNCで制御されるサーボモーターで駆動しており、加圧する際の圧力や、加工を行う速度や位置などを厳密に指定することができます。

サーボプレスは、複雑な加工でも焼付き不良などを起こさずに均一に仕上げることができます。

また、材料ごとに適切な条件を設定できるので、これまでは加工困難だった素材でも扱えるというメリットがあります。

サーボプレスの使用用途

サーボプレスは高い加工精度と短い加工時間を兼ね備えており、難材料も扱えることから従来のプレス機から徐々に置き換えられてきています。

とくに、自動車産業ではドアやボンネットをはじめとする車体部品のために、アルミニウムやチタンなどの合金類やカーボン繊維強化プラスチックなどを利用した軽量化が進められています。これらの素材はいずれも従来のプレス機では加工が困難なもので、サーボプレスはこれらを高品質・高効率に加工することができます。

サーボプレスの原理

サーボプレスで加圧の際に厳密な設定ができるのは、サーボモーターを利用しているためです。

サーボモータは、自身の状態(回転数やトルクなど)を常にモニターし、設定した値になるようにフィードバックをかけることができるモーターシステムです。これによって、プレス機の速度を可変にしたり、正確な位置決めを行ったりと自由自在に設定吸うことができます。

従来のプレス機では、一定の速度でしか動作しないので、ゆっくり加圧する必要がある素材を加工する際は、作業時間がかかってしまう問題がありました。しかし、サーボモーターはプレス機が材料に接触して、加圧するときだけ速度を落とし、最下点までプレスしたらもとの位置には素早く戻す、などといった複雑な設定も可能です。こうすれば、加工精度を保ちながら作業時間を大幅に短縮することが可能です。

また、サーボプレスはコンピューター数値制御(CNC)化されたプレス機なので、簡単に外部装置との連携を行い更に複雑な動作をプログラムすることができます。

参考文献
http://www.amada-f.or.jp/r_report2/ftr/2017/201701-0101.pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/73/2/73_2_175/_pdf

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