磁気ロータリーエンコーダ

磁気ロータリーエンコーダとは

磁気ロータリーエンコーダとは、磁場の変化により回転角度を読み取る機械です。

磁気材料でできたディスクと磁場を読み取るセンサーからなり、磁化領域と非磁化領域を持つディスクによる磁場の変化をセンサーで読み取ることで回転角度の計測を行います。センサーは多くの場合、磁場の作用により起こるホール効果により生じる電圧の変化を利用したホール効果センサーが用いられています。

磁気ロータリーエンコーダはモータと合わせて用いられることが多く、回転速度の制御などに役立っています。磁界を用いる仕組みのため耐環境性が高く、塵や埃、水分、油などの多い環境でも使うことができます。そのため耐久性と耐環境性の求められる工業用機械に広く導入されています。

磁気式リニアエンコーダ

磁気式リニアエンコーダとは

磁気式リニアエンコーダとは、磁界の変化により直線移動量を計測する機械のことです。

磁界分布の変化を磁気センサーで計測し、それにより移動量や回転角度を検出して電気信号として出力する機械を磁気エンコーダといい、その中で特に直線移動量を測るものをリニアエンコーダと呼びます。

薄い磁気材料でできた帯の磁気ストリップと磁気ストリップの上を移動しその場所の磁界を読み取るセンサーを備えたヘッドからなり、物体に磁気ストリップを取り付けて測定を行います。磁気ストリップには磁化領域と非磁化領域が繰り返されており、それによる磁場の変化をヘッドで読み取って直線移動量に変換します。精度が高く、また非接触型であるため、半導体など精密機器の製造にも利用されます。

LEDバーグラフ

LEDバーグラフとは

LEDバーグラフとは、横または縦に並べられた複数のバー状のLEDライトによりグラフ状にデータを表示するデバイスのことです。

複数のLEDライトをアルミ基板などに配置して制御回路を搭載して一つのユニットとして扱うLEDアレイの一種であり、主に電子機器や計測器などに用いられ出力音量や温度・電圧などの強度を視覚的に表すものを特にLEDバーグラフと呼びます。

信号強度を比較して出力を切り替えることができるコンパレーターなどにより信号を制御しており、入力のために複数のピンを持つものが一般的です。出力音量や電圧などのほか、バッテリー残量や音声・信号の周波数帯域のスペクトル分布、通信機器の信号強度などさまざまなものの表示に用いられます。

研究室用製氷機

研究室用製氷機とは

研究室用製氷機とは、実験・研究などに用いる研究用の氷を作るための製氷機です。

業務用のものよりも小型化されたものが多く、また研究目的では高純度の氷を必要とすることもあるため、水をろ過して不純物を取り除くなどして純度を高める機構が備わっているものもあります。

多くの場合は氷の量が一定以下になると自動で補充し新たに製氷を行うようになっており、定常的な氷の供給が可能です。氷の形状には表面積が大きくなり急冷が可能なフレークアイスを始めとしてさまざまな種類があり、サイズや形状・生産速度を設定できるモジュール式のものも存在します。主に生化学系や分析化学系などの研究室で使われ、冷却や試料保存に役立っています。

キーロックスイッチ

キーロックスイッチとは

キーロックスイッチとは、キーの抜き差しによりオンオフを制御するスイッチです。

はんだ付けして使う後付けのものも多く、一般的にはキーを挿すことでオン状態となります。キーが挿されるとピンや歯車が動いてオン状態となる機械的なものと電流が流れてオン状態となる電気的なものがあり、電気的なものにはソレノイドへの通電を利用したものや複数個のキーの組み合わせにより電気信号を送るものなどがあります。

キーロックスイッチは主に工業用機械のセキュリティやアクセス制御に使用されます。また、単に起動の制御のために使われたり、大型機械などでは誤って起動しないよう事故防止のために取り付けられることもあります。

赤外線乾燥機

赤外線乾燥機とは

赤外線乾燥機とは、赤外線放射熱を用いて物質を乾燥させる機械のことです。

赤外線は電磁波の一種で、可視光線より長い約700nm〜1mmの波長を持つため目には見えませんが、物体に当たると放射エネルギーの一部が吸収され熱エネルギーとして放出されます。この性質から、赤外線は赤外線ランプなどの加温機に使われます。

赤外線乾燥機もこの性質を利用したものであり、赤外線ランプや赤外線放射体を用いて物体に熱を加えて水分を蒸発させることで乾燥を行います。穀物を中心とした食品、プラスチック製品や車の塗装等の乾燥のほか、インクの乾燥のためインクジェットプリンターに組み込まれている場合もあり、用途は多岐にわたります。

産業用パンスライサー

産業用パンスライサーとは

産業用パンスライサーとは、大量のパンを高スピードかつ均一に切断するための産業用機械です。

産業用パンスライサーは、一般的に食パンの切断に使われます。複数の刃を備え、それを食パンの上に下ろしたり高速回転させて食パンを押し入れたりすることで切断を行います。手作業に比べて極めて均一な厚みでの切断が可能であり、大量生産を容易にできます。

多くの場合、厚みを調節できる機能や刃を入れる速さを変える機能がついています。食パンは焼成後少しずつ硬くなっていくため、それに対応できるよう速さの調節が必要となります。また、食パン以外の種類に対応するためアタッチメントがついているものもあります。

インパクトミル

インパクトミルとは

インパクトミルとは、物質を粉砕・破砕する電動の機械のことです。

インパクトミルの多くは内部に高速で回転するピンやハンマーを備えており、物を入れて稼働させることでその刃やハンマーにより対象物の切断や粉砕を行います。ハンマーミル、ピンミル、ジェットミルなどの種類が存在し、それぞれ粉砕の細かさや主な対象物が異なります。

ジェットミルはローターを用いずガスを高圧噴射することにより対象物の粒子同士を衝突させて粉砕を行います。ガスを用いるため他の種類よりも温度管理がしやすく、熱に弱い物も加工することができます。インパクトミルは穀物などの食品の粉砕や顆粒薬品の製造のほか、プラスチックや鉱物の破砕など工業面の用途でも使われています。

接地テープ

接地テープとは

接地テープとは、金属などでできた導電テープのうち、特に電気機器や建築物等の接地を用途とするもののことです。

接地テープは粘着面と導体面からなる片面接着のテープで、粘着面に金属粒子を混ぜ込んだりエンボス加工を施すことで粘着面を電荷が通り抜けられるようになっています。一般に導体面は金属ですが、凹凸や可動部への対応のため導電性布を用いたものもあります。

電気機器などに溜まった電荷を地面に逃がす働きをするため、雷や異常電流による機器の故障を防ぐことができます。また、電磁シールドとしても使うことができ、電磁波を用いる電気機器の周囲の機器や回線に与える影響を最小限に抑えることができます。

ガンマ線検出器

ガンマ線検出器とは

ガンマ線検出器とは、ガンマ線と呼ばれる特定波長域の電磁波を検出するための装置のことです。

主に使用されるものにシンチレーション検出器と半導体検出器があり、シンチレーション検出器はガンマ線に曝されると蛍光を発する物質を利用します。ヨウ化ナトリウムなどが用いられ、ガンマ線が物質と相互作用して発生した光(シンチレーション)の発生パターンや強度を解析することで、ガンマ線の存在や波長の範囲を検出します。

一方、半導体検出器は、半導体素子内でガンマ線が引き起こす電荷生成による電流を検出します。ゲルマニウムなどが用いられ、検出のためには高電圧を印加する必要があります。
ガンマ線検出器は放射線量の測定や医療診断、核物質の検出などに活用されています。