デジタルパネルメータとは
デジタルパネルメータとは、電圧、電流、温度などの物理量をデジタル表示で示す計測機器です。
アナログ式のメータと異なり、数値を直接読み取ることができ、産業機器のモニタリングや制御盤での測定値の表示に広く使用されています。
デジタルパネルメータは、入力信号を処理するA/D変換器、表示部のLEDやLCD、制御用のマイコンなどで構成されています。測定対象の物理量は電気信号に変換され、デジタル処理によって数値化されます。高精度なA/D変換技術により安定した測定値の表示が可能で、測定レンジの自動切り替えや各種演算機能を備えたものもあります。このメータは表示の視認性が高く、読み取り誤差が少ないという特徴があります。またアナログ式と比較して機械的な可動部がないため、長期間の使用でも性能劣化が少なく、信頼性の高い測定が可能です。さらに、通信機能を搭載したモデルでは測定データの収集や遠隔監視にも対応しています。
デジタルパネルメータの使用用途
1. 生産設備での測定管理
製造ラインや生産設備では、電力使用量や温度、圧力などの各種パラメータの監視が必要です。デジタルパネルメータは、これらの測定値を明確に表示し、製造プロセスの管理や品質管理に貢献しています。
2. 制御盤への組み込み
工場や施設の制御盤では、各種設備の運転状態を監視する必要があります。デジタルパネルメータは電気系統の電圧や電流を常時監視し、設備の安全運転と適切な保守管理を支援しています。
3. 実験装置での計測
研究所や開発施設の実験装置では、正確な測定値の記録が求められます。デジタルパネルメータは高精度な測定と数値の記録を可能にし、実験データの信頼性向上に寄与しています。
4. 環境モニタリングでの活用
ビルや施設の環境管理では、温度や湿度などの環境パラメータを常時監視する必要があります。デジタルパネルメータはこれらの測定値をリアルタイムで表示し、快適な環境維持に役立てられています。