ワークフローシステム

ワークフローシステムとは

ワークフローシステムとは、申請や稟議など組織内で行われているあらゆる業務手続きを電子化し、その状況をモニタリングできるようにするシステムを指します。

ワークフローシステムを導入することで、「業務 (Work) の流れ (Flow) 」を意味するワークフローを改善して、組織全体に多くのメリットをもたらしてくれます。

生産性の向上やプロセスの最適化、ペーパーレスやDX化の促進によるコスト削減、内部統制やガバナンス強化など、多くの企業がビジネスの効率化を目的としてワークフローシステムを導入・活用しています。

ワークフローシステムの使用用途

ワークフローシステムは以下のように、ビジネスのさまざまな場面で活躍しています。

1.ワークフローの可視化

紙でワークフローを管理する場合、今どこに申請書類があるか、承認がどこまで進んでいるか分からなくなる場合があります。

ワークフローシステムでは、いつ申請したか、承認がどの上長で止まっているかなど、あらゆるワークフローを視覚化できます。

ワークフローの中で滞っている部分があれば、リマインドで承認を促すことができるので、進捗管理がしやすくなります。

2.申請・承認・決裁業務のデジタル化

ワークフローシステムを利用することで、アナログで行っていた申請を承認・決裁まで電子化し、すべてシステム上で完結させることができます。

電子化によって申請書類の紛失やミス、不正なども防ぐことが可能です。

またワークフローシステムはPCやスマートフォンなど、複数の端末からでもアクセスできます。そのためスタッフは出張先など場所や時間を問わず、リアルタイムに承認や決裁などができます。

3.申請履歴の管理・抽出

紙の場合だと、過去の申請履歴をファイルから1件ずつ探す必要があり、膨大な時間がかかってしまうことがあります。

ワークフローシステムは申請履歴をデータとして保存できるため、履歴の管理や抽出に便利です。

申請日や申請者などで条件検索ができるので、監査対応もスムーズに行うことができ、業務の効率化に役立ちます。

音声認識ソフト

音声認識ソフトとは

音声認識ソフトは、音声データから会話の内容をテキストに起こす音声認識の技術によって、会話をそのままテキストに起こすツールのことです。

音声認識ソフトは語彙の登録数が多いほど認識精度が向上し、カスタム登録機能や自動学習機能などを活用することで、さらに精度を高めることができます。

パソコンやスマートフォンのマイクで話したことをそのままテキスト化できたり、文章のタイピングや会議の議事録作成を自動化できたりと、ビジネスにおけるさまざまなシーンで活躍しています。

音声認識ソフトの使用用途

音声認識ソフトにはさまざまな用途がありますが、その一部について紹介します。

1.議事録の作成

会議で話した内容を音声認識ソフトを使って録音しておくことで、後から簡単に文章化できます。

会議中に手書きでメモを取ったりパソコンで手打ちする必要がなくなるので、議事録担当者の負担を減らすことができます。

また海外企業との会議でも、翻訳機能のある議事録作成ツールを活用すれば、外国語ができない人でも会話内容をスムーズに把握できます。

2.医療機関

電子カルテの入力にも音声認識ソフトが導入されています。

音声認識技術を利用して自動的に文章化できるため、診察へのカルテ入力だけでなく、看護記録や紹介状などの文章作成も効率化できます。

医師の中にはパソコン操作が不慣れな方もいて、特に小規模な病院や診療所においては、電子カルテの導入が進まない要因になっています。

音声認識技術ソフトはこうした課題を解決するツールとして注目を集めています。

3.コールセンター

コールセンターでは問い合わせ内容を音声認識ソフトを使って文字起こしすることで、問い合わせ対応の効率化を図ったり、顧客応対後の履歴作成作業を減らすことができます。

顧客から受けた問い合わせの内容を自動的にテキスト化できるため、これまで以上に応対業務の時間を増やすことができます。

さらにテキスト化されたデータは、そのまま応対履歴として入力できるので、入力作業を大幅に簡略化できます。

マニュアル作成ツール

マニュアル作成ツールとは

マニュアル作成ツールとは、手順書やマニュアルを効率的に作成するためのソフトウェアです。

紙やWord、Googleドキュメント、スプレッドシートなどを使用してマニュアルを作成すると「作成に時間がかかる」「品質にばらつきが生じる」「現場作業を伝えにくい」といった課題がありました。

マニュアル作成ツールを使用することで、品質が安定した業務手順書や動画マニュアルを手軽に作成・共有できるため、こうした課題の解決につながります。

マニュアル作成ツールの使用用途

マニュアル作成ツールには以下のような用途があり、ビジネスにおけるさまざまな場面で活躍しています。

1. 業務効率化、品質の向上と均一化

マニュアルを手作業で作ると時間がかかりますが、マニュアル作成ツールを使えば、その時間を大幅に減らすことができます。テンプレートを使うことができるので、見出しや本文などあらかじめ用意された記入欄を埋めるだけで、高精度で使いやすいマニュアルが完成します。

複数のメンバーによる同時編集やコメントができるので、修正のやり取りがスムーズになります。さらにマニュアルのスタイルが一貫したものになりやすく、誤字脱字やフォーマットの乱れも減らすことが可能です。

2. 新人社員への教育資料

マニュアル作成ツールを使うことで、基本的な業務手順や注意点を視覚的に整理し、簡潔にまとめることができます。

マニュアルに動画や画像などを挿入できるので、新人社員が自分のペースで学べる環境を作れるのも魅力です。マニュアルの作成者が時間を短縮できるのはもちろん、新人社員も短時間で効率的な教育を受けることができます。

3. 社内情報の蓄積・共有

マニュアル作成ツールには、社内の知識や情報を集約・蓄積し、共有するための機能も備わっています。また文章や画像だけでなく、動画で効率的に共有できるツールもあります。

紙やスプレッドシートの管理だと「欲しい情報がどこにあるのか分からない」「社内知識をアウトプットするのが難しい」といった課題が残りますが、マニュアル作成ツールを使用すればそうした不安を払拭できます。

コラボレーションツール

コラボレーションツールとは

コラボレーションツールとは、チームメンバーのコミュニケーションや情報共有を円滑にするためのソフトウェアやプラットフォームを指します。

 

タスク管理ツール、ビデオ通話機能、Web会議システムなどがあり、業務効率化や多様な働き方を実現するツールとして、現代のビジネスでは必要不可欠といえる存在です。

 

コラボレーションツールを活用することで別拠点にいるメンバーとの連携が容易になるので、会議にかかる時間コストを削減したり、リモートワークやハイブリッドワークを促進しやすくなります。また複数あるプロジェクトの進行状況をリアルタイムで把握できるので、手軽かつ効率的に管理でき、競争優位性も高まります。

 

コラボレーションツールの使用用途

コラボレーションツールには、以下の通りさまざまな用途があります。

コミュニケーションツール

コラボレーションツールにはチャット機能があり、メンバー同士でリアルタイムにコミュニケーションを取ることができます。 複数人でのやり取りが可能なグループチャット機能もあり、プロジェクトチームや部署単位で活用も可能です。

 

またビデオ会議やWeb会議機能も搭載されており、別拠点のメンバーとも顔を見ながら会議や打合せができるため、コミュニケーションがより円滑になります。

情報共有ツール

コラボレーションツールにはファイル共有機能が備わっているものが多いため、資料やデータを一元的に管理し、チーム内で手軽に共有できます。

 

ファイルのバージョン管理ができる場合も多く、常に最新情報へのアクセスが可能です。またアクセス権限を設定することで情報の漏洩を防ぎ、セキュリティ面についても安心して使用できます。

 

タスク管理ツール

チームのタスクやスケジュールを可視化し、進捗状況を管理または共有できます。タスクの割り当てや期限設定、予算、メンバー情報などを一元管理することで、業務効率や生産性を向上させることができます。

 

タスク管理にはガントチャート方式やカンバン方式などさまざまな種類があり、視覚的に分かりやすい形での進捗確認が可能です。