角度測定器

角度測定器とは

角度測定器とは、工業製品や機械部品の角度を正確に測定するための計測機器で、製造工程での品質管理や検査に使用される精密測定器です。

角度測定器には、デジタル表示タイプとアナログ表示タイプがあります。デジタル角度測定器は、エンコーダーを内蔵し測定値を数値として表示が可能です。高精度な測定が可能で、データの記録や転送機能を備えた機種も開発されています。一方アナログ角度測定器は目盛りによって角度を読み取る方式で、分度器やプロトラクタなどが代表的です。また、水準器と組み合わせることで垂直や水平に対する角度も測定できます。

角度測定器の選定では、測定範囲や精度、使用環境などを考慮する必要があります。特に精密加工の現場では、測定器の校正状態や温度の影響にも注意が必要です。また作業効率を向上させるため操作性や視認性に優れた機種も開発されており、測定時間の短縮や作業者の負担軽減に貢献しています。

角度測定器の使用用途

1. 機械加工

工作機械による部品加工では、切削工具の取付け角度や加工面の角度測定に使用されます。加工精度の確保には正確な角度設定が不可欠で、角度測定器による確認作業が重要です。また、加工後の製品検査においても、寸法公差内に収まっているかを確認するために使用されています。

2. 金型製作

金型の製作過程では、各部の角度を精密に仕上げる必要があります。角度測定器は金型の形状確認や修正加工時の測定に使用され、製品品質の向上が可能です。特に複雑な形状の金型では様々な角度を正確に測定する必要があり、多機能な角度測定器が活用されています。

3. 建築・土木

建築や土木の現場では、構造物の傾きや部材の取付け角度の測定に使用されます。施工精度の確保や安全性の検証に役立ち、建築基準に適合しているかの確認にも活用が可能です。またメンテナンス時の点検作業においても、経年変化による変形や傾きの測定に使用されています。