エアモーター

エアモーターとは

エアモーター

エアモーターとは、空気を動力源として回転するモーターのことです。

内部には空気送気用のインレットと空気排出用のアウトレットがあります。空気を送り込むとモーター内部にあるローターが回転し、その動力を利用して機械を動かすことが可能です。

コンプレッサなどによる圧縮空気を動力とすることが一般的で、電気モーターより軽量で構造が簡単な製品が多いです。電気モーターと比較して爆発の危険性が低い点が利点の1つです。

エアモーターの使用用途

エアモーターは、一般的に産業用途で使用される機器です。水や化学薬品にも強いため、食品加工機械や薬品製造装置などの清潔さが重要視される産業分野での使用が多いです。また、船舶や航空機などの機械類でも使用されることがあります。

さらに、油圧モーターと比較してオイル漏れの心配がないため、環境に優しいというメリットがあります。したがって、石油化学工業や鉱業、建設機械や自動車などの産業分野でも重宝されます。そのほか、ネジ締め機バリ取り機なども用途の1つです。

エアモーターの原理

エアモーターの原理は非常にシンプルで、内部にあるローターに空気を送り込むことで回転運動を生み出します。エアモーターの構造は、インレットとアウトレットを備えた本体部分と本体内部に設置されたローター部分からなります。

インレットから外部の空気を吸い込み、ローター部分に送り込むことで回転させます。ローターは、回転負荷の軸に取り付けられます。

ローターが回転する原理は、空気の運動量保存則です。ローターに空気を送り込むと流入した空気は一方向に流れ、アウトレットから排出されます。この際に流入した空気の反作用力によって、ローターが回転します。

空気の供給圧力や排気圧力を調整することで、回転数やトルクを調整することが可能です。したがって、さまざまな用途に応じた設計が可能です。回転数の高速化が可能になる高圧エアモーターも開発されています。

エアモーターの種類

エアモーターには、以下のような種類が存在します。

1. バルブ式エアモーター

空気の供給と排気を調整するバルブを備えたエアモーターです。回転方向の切り替えが可能で、高いトルクを発生させることができます。また、空気圧力を調整することで回転数やトルクの調整が可能です。

2. ピストン式エアモーター

複数のピストンを内蔵したエアモーターで、エアーモーターの中でも高速回転を実現可能です。高速回転により、高いパワーを発揮することができます。

3. ギヤ式エアモーター

内部にギヤを備えたエアモーターです。空気圧力を高くすることで、高いトルクを発揮することが可能です。また、小型のため狭いスペースにも取り付けられる点がメリットです。

4. バレル式エアモーター

バレル式エアモーターは、円筒形の部品を使用しており、空気圧力を利用して回転運動を生み出します。大きなトルクを発生させることができるため、重い機械部品の移動や運搬などに利用されます。

5. ブレード式エアモーター

内部にブレードを備えたエアモーターです。小型軽量であるため、ハンドツールやモデル作成などの用途に利用されます。

エアモーターの選び方

エアモーターを選ぶ際は、種類やトルク・回転数、メンテナンス性、安全性などを考慮して選定します。上述の通り、多くの種類が存在するため、使用する機器や部品の特性に合わせた適切な種類を選定することが重要です。

また、空気圧力によってトルクや回転数が変化します。使用する機器や部品の要件に合わせて、適切な空気圧力を選択する必要があります。

工場で利用する場合などは、長時間使用することも多いです。したがって、耐久性やメンテナンス性に優れた製品が適しています。また、エアモーターは高速回転するため、安全カバーや停止装置が備わっていることも重要な選定ポイントです。

参考文献
http://www.taiyo-ltd.co.jp/kpl_jp/product/Catalogue/pdf/actuator/015.pdf
https://www.futaba-ss.com/product/index.html

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