アルコールチェッカー

監修:HOUSEI株式会社

アルコールチェッカーとは

アルコール検知器

アルコールチェッカーとは、呼気中のアルコール濃度を数値化する端末機です。

対象者が息を吹きかけることで、簡単に同数値のチェックができます。道路交通法の改正により事業運転者の運転前後のアルコールチェックが義務化されており、対象は緑ナンバーだけでなく白ナンバー車 (注1) にも拡大されています。自動車運転の適性を迅速かつ正確に判断可能ですが、事業運営形態に合わせて業務負担軽減と効率化を考慮して選ぶことが大切です。

対象となる事業者は安全運転管理者を選定し、安全運転管理者は運転者のアルコールチェックの実施に立ち会い、目視の確認とともにそのチェック結果を記録する必要があるため、運転者と安全運転管理者の日々の必須業務になります。チェック記録は専用の台帳に記載し1年間保管が必要です。

(注1) 白ナンバー車5台以上、定員11人乗り以上の自動車1台以上保有の事業者で、二輪車は0.5台として算出します。

アルコールチェッカーの使用用途

アルコールチェッカーは、飲酒運転およびそれにより引き起こされる事故を未然に防ぐことを目的に使用されます。安全性と健康、さらに企業のコンプライアンス遵守を重視する現代社会において、その重要性は増しています。

アルコールチェックは社会全体の安全意識を高め、飲酒運転によるトラブルを未然に防止する助けとなります。安心で安全な社会を築き、また企業においても従業員の安全確保や信頼性向上にも貢献し、企業全体のパフォーマンスを向上させることが可能です。アルコールチェッカーの普及と積極的な活用によって、より安全で持続可能な社会を実現することが期待されます。

アルコールチェッカーの原理

アルコールチェッカーは、主に半導体式ガスセンサーと電気化学式 (燃料電池式) センサーの2つの主要なタイプに分類されます。

1. 半導体式ガスセンサー

半導体式ガスセンサーは、金属酸化物の半導体素子を用いてアルコールの濃度を検知します。アルコールガスがセンサーに触れると金属酸化物の表面で化学反応が起こり、抵抗値が変化します。この変化を利用してアルコールの濃度を推定します。半導体式ガスセンサーは、小型・軽量で低コストなため、一般的な携帯型アルコール検知器に広く利用可能です。

2. 電気化学式センサー

電気化学式センサーは、アルコールガスの酸化反応に基づいて検知します。アルコールガスがセンサーに到達すると、触媒表面で酸化反応が起こり、電流が生成されます。アルコールの濃度が増すと電流の変化も増加します。このセンサーは高精度かつ高感度であり、産業用アプリケーションや呼気アルコール検査装置に使用されることがあります。アルコールチェッカーのセンサーは劣化するため、法令により定期的なメンテナンスが必要です。

アルコールチェッカーの種類

アルコールチェッカーの主な種類と特性は下記の通りです。

1. 据え置き型アルコールチェッカー

据え置き型アルコールチェッカーは、オフィスや職場での点呼におけるチェックに最適です。共通の検知器を交代で利用、直接口をつける部分は各自のマウスピースやストローを用いる機種が多いです。設定や使い方も事業所ごとに統一されており、メンテナンスや管理も容易です。据え置き型には、更に連携する機器があり、連携する機器によりそれぞれ特性があります。

  1. PCアプリ接続型
    PCと専用のアプリを立ち上げ、個人のID番号を入力して、個人を特定してから、検査結果を記録するタイプです。PCを設置するスペースが必要になります。
  2. 顔認証端末連携型
    PCを介せず顔認証で個人を特定して、検査値などを自動記録するタイプです。検査中の画像も自動保存される機種もあります。顔認証端末はPCと比べ小さいことから、省スペースにもなります。

2. 携帯型スマートフォン接続アルコールチェッカー

営業担当者やフィールド作業員など、外出先でのアルコールチェックに便利なモバイル型アルコールチェッカーです。直行・直帰、出先でのアルコール検査に有用です。

スマートフォンと接続することで個人を特定し、時間と場所を選ばずにチェックが可能になります。チェックされた記録データはスマートフォンアプリに保存され、更にサービスによりますが、クラウド上にチェック記録データが送信されます。主に運転者1人につき1台保有するケースです。

顔認証端末連携型やスマートフォン接続連携型は、なりすましやミス不正の防止効果が高い特性もあります。いずれのタイプも機種によりチェック記録の自動エクセル記載機能もあり、日々のチェック業務に大変便利です。

本記事はアルコールチェッカーを製造・販売するHOUSEI株式会社様に監修を頂きました。

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