フロアーバンド

フロアーバンドとは

フロアーバンドは配管支持器具の一種で、主に横走り管を床面に固定し支持するために使用される部品です。配管の高さ(レベル)を調整する機能もあるため、レベルバンドとも呼ばれることもあります。

配管支持器具を使わずに配管を行うと、配管同士が位置ずれを生じたり、荷重を受けた配管が破損したりするトラブルの恐れがあります。配管支持器具の一種であるフロアーバンドは、円形の金属で床面配管を包むように固定して、配管の位置ずれや過重による破損から配管を守るとともに、高さを調整して配管に勾配をつけることができます。

フロアーバンドの使用用途

フロアーバンドは、主に横走り管を床面に固定・支持するために使用されます。

フロアーバンドは、ナットを上下することで簡単に配管の高さを調整し、配管に勾配をつけることができるため、勾配を必要とする床下排水管によく使われます。また、床下の給水管、ガス管などに使用されることもあります。

フロアーバンドは、床面横走り管だけでなく、縦型配管を壁面に固定する用途や、天井固定の横走り配管を吊り下げて固定する用途にも使われることがありますが、製品によっては壁面固定や吊配管支持を禁止しているものもあるため、注意が必要です。 

フロアーバンドの特徴

フロアーバンドにはセットフロアー型、クロスバンド型、T型の3タイプがあります。

セットフロアー型は最も一般的なタイプで、台座から2本の棒状のネジが上方向へ伸び、ネジに半円型の金具(バンド)が上下に分かれて取り付けられているという構造をしています。

配管を半円型のバンドで挟み、ネジ部分のナットを締めることで配管を固定します。このとき、ナットの高さを調整することで、フロアーバンドとフロアーバンドとの間に勾配を作ることができます。

床下排水管の場合、排水速度・排水量を適切にするために、配管口径に合わせて勾配を設定する必要があります。

クロスバンド型は、上部で接続されて左右に分かれた半円型のバンドの下側がクロスする形で伸びて、山型の台座を形成する構造をしています。クロスバンド型は主に横走りガス管の配管に使用されます。

T型フロアーバンドは、上部で接続されて左右に分かれた半円型のバンドの下側が垂直に伸びて、台座を一体化した構造をしています。バンド直下でネジ止めして固定します。T型フロアーバンドは横走り配管と縦型配管の両方に使用されます。

フロアーバンドには、バンド部内側にゴムなどを取り付け、防振機能を持たせたものもあります。

参考文献
https://www.showa-cp.jp/products-own/level/
https://www.nichieiintec.jp/pipe/
http://www.akagi-nt.co.jp/seihin_guide/g08.htm

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