治具とは
治具とは、一般的に物を加工・製造する過程において作業効率を上げるための補助具のことを指します。
語源は海外発祥のJIGであり、治具は当て字と言われています。ものづくりにおいて効率的に作業するための補助的な器具の意味でもあります。 日本語としての治具は言葉を定義する範囲が広く曖昧です。
治具には加工するワーク (材料) を固定したり、機械で加工する時に使用される切削ツールのドリルやエンドミルなどを所定の位置にガイドする目的で使用されます。英語圏では固定する器具を表す言葉として、JIGの代わりにFIXTUREという別の単語が使われます。
治具はより精密かつ効率的に物の製造や測定をする場合に、加工するワーク (材料) や加工した部品に適合させるために使う補助的な器具は比較的何でも「ジグ」と呼ばれます。
治具の種類
治具の種類は主に大きく次の3つが挙げられます。
- 部品の生産を効率よく行うためのもの
塗装マクキング治具、固定治具などです。 - 製品の組み立て時に使われるもの
カシメ治具、超音波溶着治具などです。 - 検査に使われる検査治具や測定治具
測定基準となる基準 (データム) からの寸法測定で定盤を適用できない時に専用の治具を作製することがあります。
治具の例
生産効率化のためによく用いられる2つの事例としては、以下の2つがあります。
- 製品組み立てにおいて、例えば両面テープ付き小型スイッチを半成品に接着にて固定する場合に、平面上の決まった上下左右の位置で接着されるようにガイドする場合
- 接合に半液状の接着剤を適用する場合に、しばらく接着面にある程度圧力をかけるため洗濯バサミのようにスプリング機構によって固定する場合