建設用シーラント

建設用シーラントとは

建設用シーラントとは、建物や構造物の異なる部分の間に隙間や割れが生じるのを防ぐための材料です。

建物内部への水や空気の浸入を防止し、気密性や防水性を向上させることができます。建設用シーラントには、シリコン、ウレタン、アクリルなどのタイプがあります。シリコンシーラントは耐候性に優れており、屋外での使用に適しています。一方、ウレタンシーラントは柔軟性に優れており、建物の動きや変形に対応できるといった特徴があります。

建設用シーラントは、窓枠やドア枠、壁や天井の接合部、コーキングの必要な部分などに使用されます。また、床のジョイントや配管の周囲など、水が侵入する可能性のある場所でも使用することができます。

接着シーラント

接着シーラントとは

接着シーラントとは、接着剤とシーリング剤(密封材)の両方の機能を併せ持つ材料です。

接着シーラントには、二つ以上の物体を結合する接着作用と、空気、水、その他の物質が隙間から侵入するのを防ぐための密封作用があります。シリコン、ポリウレタン、エポキシ樹脂などの種類があります。外部の建築物に用いる場合、紫外線や温度変化に強いシリコンベースのものが適しています。エポキシベースやポリウレタンベースの接着シーラントは、機械的強度が求められる場合に適しています。

接着シーラントは施工が比較的容易であり、液体またはペースト状の形態で隙間に充填し、硬化させることで接着・密封されます。硬化メカニズムには、湿気硬化型、熱硬化型、室温硬化型などがあります。

アクリルシーラント

アクリルシーラントとは

アクリルシーラントとは、建築や工業で使われる接着剤やシーリング材料です。

シーラントの主な成分はアクリル樹脂であり、水性または溶剤性の形態となっています。アクリルシーラントには非常に柔軟で、伸縮性があるといった特徴があり、温度変化や建物の動きに対応し、接合部を効果的に密閉することができます。さらに、アクリルシーラントは耐候性に優れており、屋内外のさまざまな環境下で使用できます。防水性や耐久性も高いといった特徴もあります。

用途としては、窓枠やドア枠、浴室やキッチンのシーリング、壁面や天井の接合部の補修などが挙げられます。アクリルシーラントは塗装可能なタイプもあり、外観を美しく仕上げることができます。

ガスケットシーラント

ガスケットシーラントとは

ガスケットシーラントとは、機械や装置の部品同士の接合部分に使用される材料です。

液体や気体の漏れを防ぐことや、外部の要因から部品を保護するために使用されます。ガスケットシーラントは、シリコン、ゴム、フェルトなどの柔軟な材料で作られており、一定の圧力をかけることで接合部分に密着します。これにより、液体や気体が部品の間から漏れるのを防ぎます。さらに、熱や化学物質、振動などの外部要因から部品を保護し、耐久性を向上させることもできます。

ガスケットシーラントは、機械や自動車、航空機などのエンジンのシリンダーヘッドやパイプ接合部、ポンプ、バルブの部品として使われています。

コンクリート床シーラー

コンクリート床シーラーとは

コンクリート床シーラーとは、床材として使用されるコンクリートの寿命を延ばし、その美観を維持するための化学製品です。

コンクリート表面の微細なひび割れや変色、さらには水の侵入を効果的に防止することができます。これにより、日常の手入れを簡単にし、コンクリート床の機能性を長く維持することが可能になります。

コンクリートの最上層に保護層を形成し、外部からの汚れや水が浸透するのを防ぐことで、汚れや水分から守り、光沢のある仕上がりになる表面シーラーと、コンクリートの内部に浸透し、水や他の液体の浸透を防ぐことで、表面に目立った変化を与えずに、コンクリートを内部から保護する浸透性シーラーがあります。

防水ペースト

防水ペーストとは

防水ペーストとは、水や湿気から物体を保護するために使用される化学物質の混合物です。

防水ペーストは、水分が浸透することを物理的に阻止することで、構造物の耐久性を高め、腐食やカビの発生を防ぎます。対象となる表面を清潔で乾燥した状態に保つことが重要であり、不純物や水分があると、防水ペーストの密着性が低下します。

防水ペーストの主成分は、シリコン、アクリル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などです。シリコンベースのペーストは高い柔軟性と耐熱性を持ち、建築物の接合部や伸縮目地に適しています。一方、エポキシベースのペーストは硬化後に非常に硬い仕上がりとなり、床面や壁面の防水に適しています。

壁紙ペースト

壁紙ペーストとは

壁紙ペーストとは、壁紙を壁に接着するために使用される粘着剤です。

壁紙ペーストには、大きく分けて、水で溶かして使用する粉末タイプと、使用する前に特に準備の必要がない液体タイプの二種類があります。粉末タイプは保存が効き、大量に使用する場合に経済的ですが、溶かす際にダマにならないようにする必要があります。液体タイプは使いやすさが魅力ですが、比較的高価であるというデメリットがあります。

壁紙ペーストには、天然素材から作られるものや強力な接着力を持つ化学合成のものがあり、使用する壁紙の材質や、壁の状態、また施工後の環境に応じて、最適な壁紙ペーストを選びます。また、施工時には、壁紙ペーストを均一に塗布し、気泡が入らないように壁紙を貼り付ける必要があります。

はんだペースト

はんだペーストとは

はんだペーストとは、電子部品をプリント基板(PCB)に実装する際に使用される物質です。

このペースト状の物質は、主に微細なはんだ粉とフラックス(助剤)から構成されており、部品の接合部に使用されます。はんだペーストの主な役割は、部品と基板の間で電気的接続を確保することです。配置したい電子部品を基板上に置き、はんだペーストを加熱して溶かし、冷却後に固まることで、部品を基板にしっかりと固定することができます。

はんだペーストは、一般的にはスズ(Sn)、鉛(Pb)、銀(Ag)、銅(Cu)などの金属が含まれています。環境および健康への配慮から、鉛を使用しない鉛フリーはんだペーストも開発されています。

グラファイトペースト

グラファイトペーストとは

グラファイトペーストとは、微細なグラファイト粒子を液体に分散させたペースト状の材料です。

グラファイトペーストは、機械部品や電子機器などの様々な場所で利用されています。機械部品では、ベアリングやギア、エンジンなどの摩擦を軽減し、耐熱性を向上させます。電子機器では、電極やヒートシンク、ブラシなどに使用され、高い電気伝導性を提供します。また、他にも潤滑油や鋳造用離型剤、スポーツ用品などでも利用されています。

グラファイトペーストの特徴としては、高い潤滑性、耐熱性、電気伝導性が挙げられます。また、耐摩耗性にも優れていますが、電気絶縁性がなく、引火性や皮膚刺激性がある点には注意が必要です。

ガラスペースト

ガラスペーストとは

ガラスペーストとは、微細なガラス粒子を液体に分散させたペースト状の材料です。

ガラスペーストは、ガラス粒子、担体、添加剤から構成されており、ガラス粒子が担体中に均一に分散されていることで、透明性や光沢を発揮します。添加剤は、ペーストの安定性や粘度などを調整します。

ガラスペーストの活用場所は多岐にわたり、美術・工芸分野ではステンドグラスやモザイク、建築・インテリア分野ではタイルや壁紙、家具などに使用されています。その他にも、化粧品や印刷、光学素子などでも利用されています。製造工程では、ガラス粒子を細かく粉砕し、担体と混合して分散させ、最後に添加剤を加えてペースト状にします。ガラスペーストの特徴として、高い透明性、美しい光沢、耐熱性が挙げられます。