ホットメルトテープとは、熱で溶かされる接着剤を使用して素材を結合するテープです。
ホットメルトテープは固体の状態であり、専用のホットメルト接着剤装置を使用して加熱されます。この加熱によって接着剤が溶解され、テープが素材に密着し、接着されます。ホットメルトテープの材料には、エチレン・ビニル・アセテート（EVA）、ポリアミド、ポリウレタンなどがあります。
ホットメルトテープは、包装業界では、耐久性と速乾性が求められる段ボール箱の封緘に使用されています。また、木工や家具製造業界でも、部品の組み立てや接合にも利用されています。さらに、自動車産業や電子機器製造業などの産業でも、部品の固定や絶縁材料として利用されています。
フック＆ループテープとは、一方の側には小さなフックが付いており、もう一方の側にはループが付いているテープです。
フック＆ループテープは、素材が接触したときに互いに引っかかり合うことで固定されます。衣類、バッグ、シューズ、スポーツ用品など素早く繰り返し開閉する必要があるものに使われています。
フック＆ループテープの主な特徴は、取り扱いが容易であることです。他の固定方法に比べて素早く開閉でき、また縫い付ける必要がないため、手軽に取り付けることができます。さらに、テープの一方の側がフックで、もう一方の側がループであるため、素材によっては両面テープよりも強力な固定力を発揮します。
蓄光テープとは、光を吸収して蓄え、暗闇で放出する特殊な性質を持つテープです。
蓄光テープは、ストライプやシート状の形態をしています。このテープは、光を吸収する際に特定の物質がエネルギーを吸収し、そのエネルギーが一時的に蓄えられます。その後、光源から離れると、その蓄えられたエネルギーが時間とともにゆっくりと放出されます。これにより、暗闇でも一定の光を放つことができます。
蓄光テープには、光を吸収して蓄え、暗闇で放出すること、一度充電されると長時間発光し続けること、耐久性と耐候性があることなどの特徴があります。そのため、安全マークや緊急時の案内、装飾などの用途で使われています。
家具テープとは、両面に粘着性のある、異なる素材同士を接合する際に使われるテープです。
木材や金属などの堅い素材を接着する場合には、強力な粘着力を持つ家具テープが適しています。また、柔らかい素材や紙などを接合する場合には、より柔軟性のあるタイプの家具テープが適しています。家具テープは、家具修理やDIYプロジェクト、工芸品の製作などで使われます。また、家具の補修や強化にも使用され、部品の固定や補強に役立ちます。
家具テープは使いやすく、切りやすい素材で作られています。また、多くの場合、耐久性があり、屋内での使用に適しています。家具テープを使用する際には、接着面をきれいに清潔にし、油分やほこりを取り除くことが必要です。
摩擦テープとは、両面テープとも呼ばれる粘着性のテープです。
このテープは、両面に粘着剤が塗布されており、それによって異なる表面同士を接着することができます。摩擦テープは、素材間の摩擦によって強力な接着力を発揮します。摩擦テープの利点は、簡単に取り扱えることや、強力な接着力、そして素材にダメージを与えずに取り外しが可能なことです。しかし、一度接着されると強力なので、誤って接着してしまうと取り外すのが難しい場合もあります。
家庭用品や工業製品の製造において、金属、プラスチック、ガラスなどの異なる素材を接着するのに使われています。また、自動車産業や建築業界でも、パーツやパネルの取り付けに利用されています。
冷凍テープとは、食品や医薬品などを冷凍保存する際に使用されるテープです。
冷凍テープは、通常、耐寒性のある素材で作られています。これにより、低温環境下でもテープがしっかりと貼り付き、ラベルが剥がれたり、封が解けたりすることを防ぎます。ポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチック素材が使用され、耐寒性に優れています。また、接着剤も耐寒性があり、凍結や解凍のサイクルに耐えることができます。
冷凍テープは耐水性や耐久性にも優れています。これにより、湿気や水分にさらされてもテープが劣化せず、品質が損なわれることがありません。また、冷凍庫や冷蔵庫内の湿度の高い環境でも、テープがしっかりと貼り付く特性があります。
フォイルテープとは、導電性や断熱性の目的で使用される金属箔を基材としたテープです。
金属箔の素材にはアルミニウムや銅があります。まず、導電性フォイルテープは、電気や電子機器のシールドや接地に使用されます。例えば、電子機器内部の電磁干渉（EMI）や電磁波（RFI）を防ぐために、電子機器の筐体やケーブルに巻かれます。また、電気回路のシールドや接地を確保するためにも利用されます。
さらに、断熱性フォイルテープは、断熱材や絶縁材料として使用されます。建築や自動車産業では、断熱フォイルテープが建材や車両内部の断熱材として採用されています。また、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品にも断熱材として組み込まれています。
フォームテープとは、柔らかい発泡体（フォーム）を基材とした粘着性の高いテープです。
フォームテープは柔らかい素材でできているため、曲面や凹凸面にも密着しやすく、不均一な表面にも適しています。その柔軟性によって、接合部分での圧力を分散し、耐久性を向上させる役割も果たします。密閉性が高く、防水性や防塵性に優れています。この特性は、屋外の環境や湿気の多い場所での使用に適しています。
フォームテープの発泡体は衝撃を吸収する能力があり、振動や衝撃から保護する効果があります。絶縁性があるフォームテープは、電気配線や電子機器の絶縁、建築材料の断熱などに利用されています。窓やドアのシーリング、断熱材の接合、防水加工などに使われることもあります。
蛍光テープとは、暗い場所や低照度下で視認性を向上させるために使用されるテープです。
蛍光色の塗料や顔料を使用して作られ、黄色やオレンジ、ピンクなどの明るい色が一般的です。これらの色は光を吸収しやすく、暗い環境下でも光を反射して目立ちやすくなります。耐候性や耐摩耗性が高く、長期間使用される場合でも劣化しにくいという特徴があります。
建設現場や工場では、機器や障害物の周囲に蛍光テープを貼ることで、作業員がそれらをより簡単に見つけることができます。また、交通安全の観点からも、自動車や自転車、歩行者などの可視性を高めるために使用されることがあります。さらに、非常時の避難経路や安全装置の目印としても役立ちます。
難燃テープとは、火災などの危険から人々や建物を保護するために使用されるテープです。
耐熱性や燃焼抑制などの特性があるガラス繊維、アラミド繊維、ポリイミド樹脂、シリコーンなどの素材から作られています。これにより、火災が発生した場合に燃焼を抑制し、燃え広がりを防ぎます。難燃テープは、防火壁や建物の非常階段などの火災対策として使われています。
また、難燃性能を持つ素材で作られているため、燃焼しにくく、火災が発生した際に建物や人々の安全を確保する役割を果たします。さらに、一般的なテープと同様に、さまざまな場所や表面に簡単に取り付けられるため、使用が容易という利点もあります。