スパークプラグ

スパークプラグとは

スパークプラグ

スパークプラグとは、燃料に電気で火をつけるための点火部品です。

主に電気で点火する部品をスパークプラグと呼び、熱によるものをグロープラグと呼びます。グロープラグはディーゼルエンジンに使用されることが多く、スパークプラグはガソリンエンジンに使用されます。

スパークプラグの使用用途

スパークプラグは、自動車などに使用されます。具体的な使用用途は以下の通りです。

  • ガソリンエンジン自動車のイグニッション用
  • 化石燃料を消費するボイラーのパイロット着火用
  • 熱風乾燥炉のパイロット着火用
  • 発電用ガスタービン始動用
  • 航空機用ジェットエンジン始動用

強力な馬力を持つ内燃機関も、多くの場合は始動に種火が必要です。スパークプラグを種火とする内燃機器は数多くあり、上記はその一例と言えます。

スパークプラグの原理

スパークプラグは点火用部品の一つであり、単体では用を成しません。一般的に電源やイグニッションコイルと共に使用されます。電源は車載の際はバッテリーが使用されます。

バッテリーの場合は直流電源ですが、直流・交流どちらも使用されます。ただし、電源の種類によってイグニッションコイルの構造が異なります。イグニッションコイルは、大気中で自然放電する電圧まで電源を昇圧するコイルです。数万ボルトまで昇圧してスパークプラグへ電圧をかけます。なお、スパークプラグ自体は端子、絶縁碍子、電極などから構成されています。

1. 端子

端子はイグニッションコイルから高電圧を受け取る部分です。導電性の金属が使用されます。また、自動車用のスパークプラグ用端子は一般的にターミナルナットで接続されます。

2. 絶縁碍子

端子で受け取った電気回路が地絡した場合、スパークが発生せずに点火することが不可能です。また、イグニッションコイルで発生させた電圧は高電圧のため、漏電した場合に感電の恐れもあります。イグニッションコイルを正しく放電させるために、絶縁碍子で回路を絶縁させています。

3. 電極

電極は2本の導体で構成された部分です。導体同士は狭いギャップを隔てて固定されており、ギャップへ高電圧がかかることで空気絶縁が破壊されスパークします。電極はスパークによって摩耗していくため、耐久性に優れた金属使用されます。

スパークプラグの種類

スパークプラグは先端の材質によって種類が異なります。レジスタープラグ、白金プラグ、イリジウムプラグなどが代表例です。

1. レジスタープラグ

電極にニッケル合金を使用したスパークプラグです。端子と電極の間に抵抗体を内蔵するため、レジスタープラグと呼ばれます。点火時に発生する電気回路のノイズを低減するプラグです。

2. 白金プラグ

電極に白金合金を使用したスパークプラグです。一般的なニッケル合金のプラグと比べて耐久性が高く、長持ちします。また、電極部分を細くできるため着火性能も高いのが特徴です。ただし、希少金属を使用するため高価です。

3. イリジウムプラグ

電極にイリジウムを使用したプラグです。白金プラグ以上に耐久性と着火性能が優れています。ただし、白金プラグよりもさらに高価です。

スパークプラグのその他情報

1. スパークプラグとガソリン

スパークプラグはガソリンに着火する役割をもっていることから、全てのガソリン自動車に使用される部品です。ガソリンは着火をきっかけに燃焼が始まります。そのため、車載スパークプラグが劣化するとエンジンがかかりにくくなったり、加速が悪くなったり、燃費が悪くなったりする場合があります。

そのため、電極部分はスパークプラグの中でも最重要な部分です。電極部分にオイルなどが付着すると点火の性能が低下するので、定期点検は必要不可欠です。

2. スパークプラグの寿命

スパークプラグには寿命は存在します。種類によって寿命の目安は異なりますが、自動車用の場合は、10万㎞程度と言われています。長距離移動用に自動車を使用する場合は、耐久性の高いイリジウムプラグを採用すると長持ちします。

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