薄膜蒸発機

薄膜蒸発機とは

薄膜蒸発機とは、液体を迅速に蒸発させる装置です。

従来の蒸発手法では難しい熱に敏感な物質や高粘度な液体の処理にも優れた対応力を有しています。動作原理は、加熱面を温め、液体供給装置によって液体を薄膜状に広げます。薄膜化された液体と加熱面が効果的に接触するため、短時間で効率的な蒸発が可能です。その後、蒸発した液体と不揮発成分を分離し、蒸発した液体はコンデンサーで冷却して回収されます。

薄膜蒸発機は幅広い分野で活用されており、化学工業では溶剤回収や濃縮、食品工業では濃縮や乾燥、医薬品や化粧品製造などでの抽出や精製、濃縮などに利用されています。特徴としては、短時間での効率的な蒸発、密閉構造による低温蒸発、高粘度液体への対応能力、連続運転が可能な点が挙げられます。