耐圧試験とは
耐圧試験とは、機械、配管、タンク、圧力容器などの圧力に関する部品や機器を想定される最大の圧力や定格圧力の範囲で、破壊や変形がないことを確認する試験です。
一般的に、液体や気体を充填した状態で行われます。耐圧試験には、定圧法や定量法、定温法などがあり、試験方法は検査する対象物によって異なります。耐圧試験は、想定圧力に耐えられるかだけでなく、品質管理や安全性の確認にも使用されます。
例えば、圧力容器は高圧ガスや蒸気を保持している場合があり、体圧試験は事故や損害を防ぐために欠かせない工程です。なお、気密試験は圧力が関係する試験ですが、圧力に直接関連するのは圧縮空気や窒素ガスなどの気体の漏洩を確認することであり、耐圧試験とは異なります。
耐圧試験の使用用途
耐圧試験は、過酷な環境下で設備が耐えられるかどうかを確認するために実施されます。耐圧試験は、圧力容器や配管、各種バルブやポンプ、熱交換器など、高圧設備全般において行われる試験です。
近年、エネルギー需要の増大に伴い、大規模な設備が必要な産業が増加しています。設備には、高圧ガスや高温流体を扱うものが多く、大規模な設備の状況下で安全性を確保することが重要です。
新しい設備を設置時や修理後は、正常な運転を開始する前に耐圧試験を実施します。耐圧試験を行うことで、設備が運転中に破損するリスクを事前に減らせるためです。
なお、耐圧試験は、設備の設置時や定期的な点検時など、定期的に実施されます。高圧設備を多く保有するプラントや工場では、定期的に計画を立て、試験を実施することが一般的です。
耐圧試験の原理
耐圧試験では、設備が設計通りの圧力に耐えられるかを確認するため、水と圧力ポンプ、圧力計が使用されます。通常、部分ごとではなく一度に試験を行うのが一般的で、設備内の配管を密封し空気を完全に抜きます。
空気を抜いた後に、水圧ポンプを設置し、徐々に圧力を上げていきます。想定圧力まで上昇したら、圧力が安定してから設備内に破損や変形が起きていないかの確認が必要です。確認する際、圧力を上げて安定するまで十分待ちます。圧力が徐々に下がっていく場合は、どこかから漏水している可能性があります。
耐圧試験を行う際には、溶接箇所に注意が必要です。溶接部分は、隙間ができる可能性があります。溶接の熱や振動によって部品がもろくなっている可能性もあるため、注意が必要です。試験前は溶接箇所をしっかり確認し、試験中も状態を監視する必要があります。
また、耐圧試験は、設備を製造する前に行われる工程でもあります。実際に使用する設備に近い大きさのテストモデルを作成し、同様に圧力をかけて耐久性を確認することが必要です。製造前に行われる耐圧試験は、将来的なトラブルを未然に防ぐために欠かせない工程です。
耐圧試験の種類
耐圧試験の代表的な試験方法として、定圧法、定量法、定温法の3種類が挙げられます。試験方法を選択する際には、電気機器や配電設備の種類、試験目的に応じて、適切な方法を選択することが重要です。
1. 定圧法
定圧法は、高圧をかけた状態での耐久性や絶縁性能を評価する方法です。一定の高圧をかけた状態で、一定時間の漏洩電流を測定します。定圧法は、電気機器の安全性を評価するために広く使用されています。
2. 定量法
定量法は、高圧をかけた状態での耐久性や絶縁性能を評価する方法です。定量法は、高圧下での時間あたりの漏洩電流を測定することによって、電気機器の耐久性を評価します。定量法は、長時間かけて試験を行うため、より高い信頼性を持つことができます。
3. 定温法
定温法は、高圧下での耐久性や絶縁性能を評価する方法です。定温法は、一定温度に保った状態で高圧をかけ、一定時間の漏洩電流を測定します。定温法は、特定の温度における電気機器の安全性を評価できる点が特徴です。