溶接ワイヤーフィーダー

溶接ワイヤーフィーダーとは

溶接ワイヤーフィーダーとは、溶接において、電極兼溶接材であるワイヤーを溶接面に供給するための器具です。

TIG溶接では、ワイヤーフィーダーはペン型の単体機材で、ワイヤーを通して手元から連続的に供給するために用いられます。一方、半自動・自動溶接では溶接過程に送給ローラーによるワイヤー供給が組み込まれており、ワイヤーフィーダーも溶接機本体に組み込まれているか、装着部材となります。

しくみや大きさ、価格も大きく異なるため、溶接の方式に合わせた選択が必要です。また、肉盛溶接に合わせたデュアルフィーダー、使用するワイヤーの太さや巻き、素材に合わせたフィーダーなども発売されており、あらかじめ必要な溶接の種類を見極めることが求められます。

水用回転ユニオン

水用回転ユニオンとは

水用回転ユニオンは、固定配管から回転体に液体を供給・排出するための回転ユニオンのうち、特に水を流すために設計されたものです。

回転ユニオンはロータリージョイントとも呼ばれ、空気、水、油など様々な物質を固定配管と回転機構との間でやりとりするために使われます。回転部と非回転部から作られ、回転する供給・排出先との接続が切れないように工夫され、かつ漏れが起こらないようシールされています。

流路が1つのものと複数であるものとがあり、耐用温度や圧力も製品により多様です。中でも水用とされる回転ユニオンは、水の性質に合わせた素材等を使用した特化製品です。水用回転ユニオンは主に工場などで、回転テーブル、ロール、シリンダードラム等とともに使用されています。

振動トランスミッター

振動トランスミッターとは

振動トランスミッターとは、センサーが感知した振動を4-20mA信号等に変換して出力する機械です。

通常振動計を構成する部品のひとつで、振動センサーと同時に用いられ、センサー機器がトランスミッター機能を兼ね備えることもあります。機械の過大な振動は故障の原因または予兆であるため、継続的な監視のために振動計が使われます。

エンジン、モーター、ファンなどで用いられ、代表的な基準はISO10816です。振動トランスミッターはセンサーが感知した振動を、主に速度、加速度、もしくは変位のうちひとつまたは複数を用い、人間が数値や波形で把握できる形に変換し、時には基準に沿った故障度合いまで算出します。

立旋盤

立旋盤とは

立旋盤とは、大型旋盤のうち、ワークを水平に固定するタイプのものです。

大型の普通旋盤では地面に対して垂直に円形・円筒形部材を固定する形が一般的ですが、φ400~500以上になると、重力の働きにより固定自体が困難となったり、固定自体はできても回転が不均等になり仕上がりに支障が生じたりし始めます。立旋盤は固定を水平向きで行うため、重力が回転とは別の方向にかかるため、大きなワークでも固定が自重で盤石になり、精密な加工が可能です。

もっとも、立旋盤はテーブルの可動により加工可能なサイズを高めている製品であっても、固定方式は完全固定となるため、長尺ものには適しません。また、切りくずが自然に落ちていくことがないため溜まりやすいデメリットがあります。

解凍機

解凍機とは

解凍機とは、冷凍された食品の解凍に特化した業務用機器です。

料理店や食品工場では冷凍された食材を使用する際、エンドユーザーに届くまで鮮度・味を保ち、コストを抑え、しかも提供品質が一定であることが必須です。しかし、自然解凍や冷蔵庫での解凍では、気温変化による傷み、水分が失われることによる品質低下やコスト上昇が起こります。常に一定の方法で解凍を行える専用の解凍機を利用すれば、こうしたデメリットを避けることができます。

解凍機の解凍方法には、速度の点で勝るマイクロ波方式やその派生である真空マイクロ波方式、品質を保ちやすい低温高湿度方式、塊肉など大きなものに適した高周波・高電圧方式、長期保存に適した静電エネルギー方式などがあります。

潜水用撹拌機

潜水用撹拌機とは

潜水用撹拌機とは、水中で使用するミキサー機械のことです。

水中撹拌機や水中ミキサーなどとも呼ばれます。一般的な撹拌機は、液体に使用する場合でも機械部分は液体の外に出して使用します。潜水用撹拌機は「潜水」の名のとおり、機器の全体を水中に投入して運転します。水中で直接的に作動するため強い攪拌力を発揮し、機械部分の接地による騒音問題・場所問題も解決可能ですが、機械部が水に浸かるため、漏電による故障が多くなります。

潜水用撹拌機は腐食に強い素材、攪拌の方向、対応する粘度・量など、利用する場面に応じた種類が発売されており、下水処理場や薬液・食品の工場で利用されています。

汚泥乾燥機

汚泥乾燥機とは

汚泥乾燥機とは、汚泥 (スラッジ) の水分を飛ばすために熱風や減圧などを加える機械です。

水分の多い汚泥を乾燥状態にすることで、処分する体積を減らすほか、肥料や燃料としての再利用に向けた加工も可能になります。汚泥乾燥機が普及したことにより汚泥のリサイクル率は上昇しており、特に下水処理によって発生した汚泥は7割以上が再利用されています。

汚泥には有害物質が含まれることもあるため、汚泥乾燥機の種類を決めるには、可能な再利用方法を検討することが必要です。肥料として再利用する場合には有機物を損ないにくい間接乾燥方式が、発生するメタンガスの利用を考慮する場合は改質乾燥方式が適しています。

シグナルアイソレータ

シグナルアイソレータとは

シグナルアイソレータは、電子回路において特定の領域間を絶縁するための装置です。

主に信号の入力側と出力側を絶縁し、最近では入力・出力側それぞれと電源の間も同様に絶縁を行う場合が多くなっています。電子回路、特に大電圧を扱う回路においては隣接した回路間での電流の流れ込みが問題となります。シグナルアイソレータはそのような場合の短絡や漏電による回路の故障を防ぐほか、ノイズが発生した際の影響を小さくすることや信号の回り込みを防ぐこともできます。

仕組みとして代表的なものにオプティカル絶縁があり、発光素子と受光素子を用い電気信号を光信号に変換して電気的絶縁下でも信号の受け渡しが可能です。

ロトグラビア印刷機

ロトグラビア印刷機とは

ロトグラビア印刷機とは、高品質な印刷に使用される凹版印刷機の一種です。

ロトグラビア印刷機では銅やクロムなどの金属製のロール状の凹版 (シリンダ) を作成して印刷を行います。シリンダの表面に微細な彫り (セル) を施し、インクを充填してドクターブレードと呼ばれる刃で余分なインクを掻き落とすことにより凹部にのみインクが残ります。これにより彫りの有無、深さや大きさにより色の濃淡や線を表現することができます。

印刷用紙もロール状のものが使用され、シリンダと圧着用のローラーの間に用紙を送り込んで印刷します。各色ごとにシリンダを作成し、刷り重ねる形でフルカラーを再現します。オフセット印刷が主流となる以前は主に雑誌の写真等に使用されていました。

ロータリードラムドライヤー

ロータリードラムドライヤーとは

ロータリードラムドライヤーとは、円筒形のドラム内に材料またはガスなどを投入し熱風や圧縮熱で乾燥させる乾燥機です。

回転するドラムとリフタなどにより材料やガスを撹拌し繰り返し熱することで乾燥を行います。多くの場合ドラムの長さや口径は乾燥する材料に合わせて設計され、多種の材料に対応が可能です。また、大量処理が可能で連続型であるため生産効率も高くなります。

特に、乾燥空気の供給に使われるロータリードラムドライヤーは圧縮熱を利用しているため少ないエネルギーで稼働できるという利点があります。対して、粘度の高い物質への使用は高温で長時間の加熱が必要となるため比較的不向きです。