シリコンキャパシタ

シリコンキャパシタとは

シリコンキャパシタとは、薄膜半導体技術を活用した小型・低背のコンデンサです。

シリコンコンデンサとも呼ばれます。電荷を蓄積する誘導体にはシリコンの酸化物や窒化物を使用し、温度変化や印加電圧に対する静電容量の安定性を保ち、高い信頼性を実現しています。

電圧効果がなく、セラミックを誘導体に用いたセラミックコンデンサに見られるような、電圧変動に伴う共振や音鳴りが発生しません。高周波特性が優れている点も特長です。

シリコンキャパシタの使用用途

小型で静電容量の高いシリコンキャパシタは、様々な場面で使用されています。以下はその一例です。

1. スマートフォンやウェアラブル端末

セラミックコンデンサに比べ同じ静電容量をより小さなサイズで実現でき、スペースが限られている小型機器に広く活用されています。温度や電圧の変化に対して安定した特性を持つため、デバイスの性能を一定に保つことができます。高周波特性に優れているため、通信機器の性能向上も望めます。

2. 高速・大容量通信機器

高周波数帯域でも安定した性能を発揮でき、信号の品質維持に寄与します。温度変化に強い特性は、通信機器の安定動作にも貢献し、信頼性の高いネットワークインフラの構築を可能にします。

3. 産業機器や車載機器

産業機器や車載機器は、過酷な環境下での安定動作が求められます。シリコンキャパシタは広い温度範囲で安定した特性を維持することが可能なため、高温環境下でも高いパフォーマンスの発揮に貢献します。また、振動や衝撃に強い特性を持つため、車載機器にも使用されています。長寿命でメンテナンス頻度を低減し、機器の長期稼働が見込めます。

4. IoT機器

IoT機器の多くは、電池駆動で長期間の動作が求められます。消費電力が低く寿命も長いシリコンキャパシタは、電池交換やメンテナンスが困難な場所に設置されるIoT機器に最適です。小型で軽量なため、センサーノードやコネクテッドデバイスなどの小型IoT機器の設計自由度を高めます。