不織布テープとは
不織布テープとは、織布を基材としその片面または両面に粘着剤を塗布したテープです。
不織布特有の柔軟性や通気性を備えながら粘着剤による固定性を持つため、さまざまな用途で利用されています。不織布テープの最大の特徴は、軽量で扱いやすい点と柔らかい質感による高い追従性です。これにより不規則な形状や曲面にも簡単に貼り付けることができ、作業性が向上します。また不織布は通気性や吸湿性にも優れているため、医療用途や肌に直接貼り付けるような場面でも使用されています。例えば医療分野では絆創膏やドレッシング材の固定に活用され、肌への負担を軽減しながら確実な固定を実現します。
不織布テープは製造業や梱包分野においても重要な役割を果たします。接合や固定において、紙や布などの基材と比較して軽量かつ柔軟な特性を持つため、作業の効率化や材料費の削減に寄与します。
不織布テープの使用用途
不織布テープは、その柔軟性、通気性、粘着性といった特性を活かしさまざまな分野で幅広く使用されています。以下に主な用途を各分野に分類して説明します。
1. 医療・衛生
不織布テープは肌に直接貼り付ける用途で頻繁に利用されています。医療用としては絆創膏やドレッシング材の固定、外科手術時の器具の固定などに使用されます。柔らかさと通気性により肌への刺激や負担を最小限に抑えることができるため、敏感肌や長時間の装着が必要な状況においても適しています。
2. 建築・工業
不織布テープは建築資材や工業製品の製造にも利用されています。例えば防水シートや断熱材の固定、配管の保護材としての使用が挙げられます。高い粘着力と適度な耐久性により、さまざまな環境下での使用が可能です。また電気工事の現場では、ケーブルの結束や被覆材の補修にも用いられています。接着面が粗い素材にも対応しやすいため、建築現場での作業性向上にも貢献します。
3. 日用品・家庭
家庭用品において、不織布テープは便利な多用途アイテムとして使用されています。例えば家具の保護シートの固定やカーペットの滑り止めとして利用されることがあります。また粘着力が適度であり壁や家具などの表面を傷つけずに使用できることから、日常的な修理や仮止めにも活用されています。
4. 梱包・物流
物流や包装の現場では不織布テープは梱包材の一部として使用されます。特に通気性が必要な商品の包装や段ボールや紙製品の仮固定に適しています。またテープ自体が軽量でありながら十分な接着力を持つため、運搬中の振動や摩擦にも耐えやすい点が利点です。簡単に手で切れる種類のものもあり、作業効率を高める役割を果たします。
参考文献
https://www.heart-p.jp/blog/surgical-tape/
https://www.tesa.com/ja-jp/about-tesa/press-insights/stories/11451950.html