タイヤキャスター

タイヤキャスターとはタイヤキャスター

タイヤキャスターとは、主に移動台車、棚、オフィスチェアなどに取り付けて用いられる車輪の1種です。

これらの機器に取り付けることで、移動や向きの変更を容易にします。タイヤキャスターは取り付け方法、タイヤの素材、車輪の大きさなど、多種多様な設計が存在し、それぞれの使用状況や運搬物の重さ、地形などに合わせて適切に選択することで、最適な性能を発揮します。

また、一部のタイヤキャスターにはストッパー機能が付属しており、台車の位置を固定したい場合や、安全確保が必要な場合に有用です。

タイヤキャスターの使用用途

タイヤキャスターは、タイヤの素材の違いにより、特定の地形に適したものや特定の荷重に耐えうるものなど、さまざまな用途に使用することができます。

1. 弾性の高いタイヤキャスター

多少の段差などがあってもスムーズに移動できることから、主にデコボコな路面での使用が必要となる場面に使われます。代表的な素材は、「ゴム」「ウレタン」「エラストマ」などです。

中には油や薬品に弱く長期使用において劣化してしまうものも存在するため、工場で使用する台車などの場合は、素材を選定する際に注意が必要です。また、自動車用のタイヤと同様に中に空気を入れて使用するタイヤを使ったタイヤキャスターも存在し、屋外で使用する場合などに多く採用されています。

2. 剛性の高いタイヤキャスター

弾性のある素材に比べて衝撃を吸収する性能が低いため、デコボコな路面では振動しやすいなどの欠点はあります。しかし、重たいものでもスムーズに移動できるという利点があり、倉庫での重量物の運搬などに使用されています。

代表的な素材は、「ナイロン」「イモノ」「フェノール」などです。弾性素材に比べ、油や薬品への耐性も高いものが多いため、使用場所の都合から採用されることもあります。

タイヤキャスターの原理

タイヤキャスターは、主に「取付部」「本体部」「車輪部」の3つで構成されています。

1. 取付部

取付部は装置へのキャスター取り付けを担っています。取り付け方により、平付けタイプ (プレートをねじで固定する) 、ねじ込みタイプ (キャスターそのものをねじ込む) 、差し込みタイプ (角パイプや丸パイプに差し込む) などが存在します。

2. 本体部

本体部は取付部と車輪部を接続し、多くの場合は板金を曲げて作られています。その素材や形状によって耐荷重が変わるため、用途に応じた選定が必要です。

3. 車輪部

車輪部はタイヤキャスターの中心となる部分で、移動の主要な機能を担っています。車輪の大きさと素材によって、転がり抵抗や地形適応性、耐荷重などが変わります。

通常、車輪径が大きいほど転がり抵抗が少なく、デコボコした路面でもスムーズに移動が可能です。ただし、装置全体の大きさに制約がある場合も多く、用途とサイズを考慮して最適なタイヤキャスター選びが必要です。

タイヤキャスターの種類

タイヤキャスターは、使用目的、設置環境、耐荷重などにより、さまざまな種類が存在します。以下に主要なタイプをいくつか紹介します。

1. 旋回式キャスター

旋回式キャスターは、360度自由に回転するタイプのキャスターで、移動方向を自在に変えられます。様々な状況下での使用に対応可能で、取り扱いが容易です。

2. 固定式キャスター

固定式キャスターは、前進と後退のみを行うタイプのキャスターです。旋回はできませんが、直線的な移動が必要な場合には固定式キャスターが適しています。

3. ストッパー付きキャスター

ストッパー付きキャスターは、キャスターの動きを固定する機能が付いています。移動させたいときだけ移動させ、ストッパーで固定させることも可能です。斜面や風などで台車が動いてしまうのを防ぐために役立ちます。

4. 二輪キャスター

1つの軸に2つの輪が設置されているキャスターで、荷重分散や安定性を高めることが可能です。

5. エアーキャスター

エアーを使用したキャスターで、空気圧によって高さを調節したり、非常に重い荷物を移動したりすることができます。

 

これらのキャスターは一部であり、サイズ、材質、取り付け方法などにより、さらに多くのバリエーションが存在します。ニーズに最も合ったキャスターを選ぶことが大切です。

参考文献
https://www.hammer-caster.co.jp/products/choose.html
https://www.chubu-sangyo.co.jp/caster/caster.htm

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