ワンタッチカプラー

ワンタッチカプラーとは

ワンタッチカプラー

ワンタッチカプラーとは、カプラーと呼ばれる流体継ぎ手のプラグ (オス側) とソケット (メス側) をスライドさせてはめ込むことにより、ワンタッチで接続可能とした配管接手です。

材質にもよりますが、迅速かつ容易に着脱が可能であり、空気、水、油といったさまざまな流体に用いられています。ワンタッチカプラーの特徴は、その他のねじ込み式やクランプ固定式の継手と比較して接続の時間が短く、脱着と同時に内部バルブの開閉が行われるため、脱着時の流体漏洩量が少ないことです。

ワンタッチカプラーの使用用途

ワンタッチカプラーの使用用途は幅広く、プラグ・ソケットやホースの素材耐性にもよりますが、さまざまな気体や液体の移送に使用することが可能です。具体的には、種々の工場内での圧縮空気や窒素などの気体配管、冷却水やブラインなどの液体配管などです。化学や電子、食品といったあらゆる分野で用いられています。

農業用途においても、散水ホースや農薬などの散布機の継手部分に多く用いられることが多いです。ワンタッチで脱着が可能となることから、これらの作業をより素早く、より簡単に行えるようになります。

ワンタッチカプラーの特徴

長所

ワンタッチカプラーの長所は、名前の通りワンタッチで簡単に接続できることです。農業分野におけるカプラーは、灌水時の蛇口とホースの接続に用いられることが多く、着脱の機会が多くあります。このため、毎日のように行う着脱の作業性が向上すると、ストレスなく灌水作業を行えるようになります。

また、同じ規格のワンタッチカプラーを使用することで、多くのホースを接続することが可能です。そのほか、ホースの種類を変更したいときにも使用されます。

短所

ワンタッチカプラーの短所は通常のカプラーと異なり、蛇口とホースにそれぞれプラグ (オス側) 、ソケット (メス側) を付けておく必要があることです。そのため、ワンタッチカプラーと通常のカプラーを比較すると使用開始時の作業は少し増えてしまいます。

その一方で、プラグやソケットを一度つけてしまえば、その後の作業が非常にスムーズになります。

ワンタッチカプラーの種類

ワンタッチカプラーのサイズは主に1/4、3/8、1/2の3種類に区分されており、最も使用されているのが3/8サイズです。高圧洗浄機などに使用する際はメーカー、機種ごとにサイズが異なる場合が多いため、図面で確認することが大切です。

移送したいものの種類により、使用する製品が異なるケースがあります。薬剤など特殊なもの移送に用いる際は、対応可能な製品か確認が必要です。

ワンタッチカプラーの選び方

使用する際にどのくらい水を流すのか、水量・水圧に合ったワンタッチカプラーを選ぶことが大切です。水圧によりカプラーが外れてしまったり、事故が起こってしまったりするのを防ぐため、水量が多い場合は高圧に耐えられるものを選ぶ必要があります。

高圧タイプのワンタッチカプラーは、中に入っている球が8つと中圧タイプの6つに比べ多く、ホースからカプラーが外れないようにするスライドロックが付いていることが特徴です。

ワンタッチカプラーの使い方

ワンタッチカプラーは通常のカプラーと異なり、接続部にそれぞれオス側のプラグ、メス側のソケットを取り付けて使用します。プラグとソケットを押し当てるだけで接続できるもの、合わせて回転させることでロックされるものがあり、どちらも工具なしで簡単に接続することが可能です。

ワンタッチカプラーは着脱により中に入っている球が動き、自動的に止水するという特徴があります。長期間の使用により球がすり減ったり、変形しバリが出てしまったりすることがあるため、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。

バリが出て上手く接続できなくなったときは、やすり等でバリを除去することで解決する場合もあります。

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