LED光源とは
LED (英: Light-Emitting Diode) 光源とは、発光ダイオードとも呼ばれる電子デバイスであり、電気エネルギーを直接光に変換する装置です。
ガリウムヒ素などの半導体材料から作られ、正極と負極の間に電流を流すと効率良く電気エネルギーが発光エネルギーに変換することが可能です。
従来の白熱電球や蛍光灯に比べて、少ない電力で同じ明るさの光を提供できるため、電力消費量を削減し省エネルギー効果を実現できます。また、非常に長寿命で通常数万時間以上は持続するため、交換やメンテナンスの頻度が減り、コストと手間を節約できます。したがって、高い位置への取り付けや交換が困難な場所ではさらに重宝されます。
ただし、高温や多湿な環境、または極端な温度変化がある場所での使用には適していない場合があります。取扱説明書などに従い適切な使用環境を確保することが重要です。
LED光源の使用用途
LED光源は日用品から産業製品まで、さまざまな用途で使用されます。主な使用用途は下記の通りです。
1. 一般照明
LEDは一般的な照明目的に広く使用されています。省エネルギー性が高く、従来の白熱電球や蛍光灯に比べて長寿命です。さまざまな形状やサイズの電球やパネルが市場に出回っており、家庭やオフィスの照明など幅広い場所で使用されています。
2. 自動車照明
自動車の照明は安全性と視認性が重要です。高い輝度と明るさがあり、ヘッドライトやウィンカーライト、ブレーキライトなどに使用されます。従来のハロゲンやハイビームに比べて明るさが向上し、視認性が高まります。また、LEDの低消費電力は燃費改善にも寄与します。
3. ディスプレイ
ディスプレイのバックライトとして使用され、スマートフォンや広告掲示板などに光を供給します。LEDバックライトは明るく均一な光を提供し、高いコントラストと広い視野角を実現可能です。また、有機EL技術を用いたLEDディスプレイは、薄型で柔軟なデザインや高い色再現性を実現し、高画質な映像表示が可能です。
4. 農業
植物の育成にも使用されます。特定の波長の光を放出することで植物の光合成を促進し、成長や収穫を支援します。屋内園芸や商業的な農業で、植物の成長を制御するための人工光源として利用されます。
LED光源の原理
LED光源の原理は、半導体デバイスの特性と光の発生原理に基づいています。
一般的にはガリウムヒ素や窒化ガリウムなどの半導体材料が使用されます。半導体は伝導帯と価電子帯と呼ばれるエネルギーバンドが存在し、これらに電子が存在するかどうかで物質の導電性が決まります。
LED光源では、電子のエネルギー状態が変化することによって光が発生させることが可能です。通常はp型半導体とn型半導体から構成されており、この接合面をpn接合と呼びます。電流がLEDに流れると、n型半導体からp型半導体に電子が移動し、その際に電子のエネルギーが放出されます。
電子のエネルギーは、LEDでは光として放出されます。半導体材料に含まれる特定の原子やドープ剤によって、発光する光の色を制御することが可能です。
LED光源の種類
LED光源は光源数に応じていくつかの種類に分類されます。複数の波長を有するLED光源の方が、再現可能な発色数が増えることが多いです。LEDドライバなどと併用することで、発色種類や香料などを自在に変更することができます。
1. 1波長出力LED
特定の波長の単一の光を放出するLEDです。赤色LEDは630nmから700nmの波長で光を放出し、緑色LEDは515nmから570nmの波長で光を放出します。特定の光色が必要な場合に使用されます。
2. 2波長出力LED
2つの異なる波長の光を放出するLEDです。異なる色の発光ダイオードを組み合わせて構成されます。特定の色のミックスや光効果を作り出すために使用されます。
光源としては、最大4波長程度の出力を持つLEDが販売されています。多色光効果を作り出すために使用され、多彩な色やRGBカラーミックスを実現することが可能です。