バリ取り機

バリ取り機とは

バリ取り機

バリ取り機とは、金属や樹脂などの材料を成型した際に生じるバリを取り除くための機械のことです。

成型品はステンレス、銅、アルミ、鉄、チタンなどの金属や、プラスチックなどの樹脂がありますが、材料によってバリ取りの方法が異なります。一般的なバリ取り機は、ブラシでこするタイプや小石に似たビーズを照射するタイプ、レーザーで除去するタイプなどです。

これらの方法はバリを取り除くだけでなく、表面を滑らかに仕上げることができます。コンベアベルトを持つバリ取り機は、成型品を運び、自動的にバリ取りを行うことが可能なため、作業が簡単で効率が良い構造です。

バリ取りは、見た目の美しさだけでなく、製品の品質や機能性にも影響を与えます。バリがあると、加工品の寿命が短くなったり、機能が低下したりする可能性があります。

バリ取り機の使用用途

バリ取り機は、切削加工、プレス、射出成型などの加工が施された金属やプラスチックなどの樹脂の成型品において、バリを取り除くために使用されます。バリとは、加工時に生じる不要な突起物で、見た目が悪く、触ったときにけがをする恐れがあり、製品の品質向上や安全性確保のために必要な処理です。

工場で生産される成型品には、ほとんどの製品にバリ取りが施されています。また、バリ取り機は小型の部品から、板金やパイプ、アングルなどの大型の金属に対しても必要とされます。さらに、バリ取り機は、酸化被膜除去やヘアライン加工など、他の加工処理と同時に行うことも可能です。

一般的に、自動車や航空機、家電製品などの産業製品において、バリ取り機が広く利用されています。産業製品には、大量の部品が必要であり、バリ取り機を使うことで、大量生産に対応できるだけでなく、高い品質を保ちつつ生産効率の向上が期待できます。

航空宇宙産業や医療機器産業では、航空機や医療機器は高い品質と精度が求められるため、バリ取り機を使って製品を仕上げると、高い品質と精度を実現することが可能です。

バリ取り機の原理

バリ取り機は、ブラシタイプとカッタータイプで原理が異なります。

1. ブラシタイプ

ブラシタイプのバリ取り機は、スチールワイヤーやステンレスワイヤー、真鍮線などでできたブラシが回転しながら成型品を研磨する仕組みです。成型品に付着したバリをブラシで削り取ることで、バリを除去できます。また、ブラシには天然素材の馬毛や豚毛、植物繊維などを使用する場合もあります。

成型品の形状や材質に応じて、研磨するブラシの形状、長さ、毛の材質などを変えることで、バリ取りを行います。ブラシの形状は、平面の研磨やエッジのバリ取りに適しているホイルブラシ、底やコーナーの磨きが得意なエンドブラシ、ねじ穴など細かい穴の洗浄とバリ取りに使用できるコンデンサブラシ、小型の部品や宝石などに向くミニチュアブラシなどさまざまです。

ブラシによるバリ取りは、基本的には寸法を変化させるために削り取るものではありませんが、バリだけでなく錆や汚れを取り、表面に磨きをかけることが可能です。また、バリ取りだけでなく、酸化被膜除去やヘアライン加工なども同時に行えます。

2. カッタータイプ

カッタータイプのバリ取り機は、回転するカッター刃によってバリを切り取る仕組みです。ブラシタイプと比べると、より高速に作業を行え、大型の成型品や金属の加工品にも対応できます。

カッタータイプのバリ取り機には、直線的に切り取るストレートカッター、角を丸くカットするラウンドカッター、角を斜めに切り取るチャンファーなど、さまざまな種類の刃があります。そのため、成型品の形状やバリの場所によって、適したカッターを選択することが大切です。

また、カッターの選択に加えて、カッターの回転速度や進行速度、切れ味なども調整が必要となります。

バリ取り機のその他情報

バリ取り機と併用される機械

バリ取り機と一緒に使われる機械として、コンプレッサー、サンドブラスト機、ウエットブラスト機の3種類の機械があります。

1.コンプレッサー
バリ取り機は、空気圧を利用して動作することが多いため、コンプレッサーと一緒に使用されます。コンプレッサーは、空気を圧縮してためる機械であり、バリ取り機を始めとする多くの機械が空気圧を利用して動作します。

2.サンドブラスト機
バリ取り機と同じように、表面処理を行うために使用される機械がサンドブラスト機です。サンドブラスト機は、高速で噴射される研磨材を使用して、金属表面を磨き、汚れや錆を除去します。

3.ウエットブラスト機
ウエットブラスト機は、水を噴射しながら研磨材を使用して成型品を表面処理する機械です。バリ取り機と同じように、成型品の表面を磨くことが可能です。

また、ウエットブラスト機は、サンドブラスト機と比べて粉塵が発生しないため、作業環境が改善されるという利点があります。

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