リモコン受光モジュールについての概要、用途、原理などをご説明します。また、リモコン受光モジュールのメーカー9社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。リモコン受光モジュール関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:シャープ株式会社、2位:レイトロン株式会社、3位:コーデンシ株式会社となっています。
リモコン送信機はテレビ等のAV機器をはじめ様々な場面で機器を制御するために使用されています。
リモコン受光モジュールは、このリモコン送信機からの信号を受信するためのユニットです。
具体的には、リモコン送信機からの光信号を受信して、これを電気信号に変換するとともに信号を増幅し、さらにデジタル信号に変換します。この信号を出力とすることにより、一般的に、後段に組み込まれる機器制御用マイコン等に信号を送出します。
リモコン受光モジュールが使用されている機器とは、リモコン送信機が使用されている機器と置き換えて考えることができます。また、その用途もリモコン送信機の用途に置き換えて考えることができます。
リモコン送信機はテレビやブルーレイおよびHDDレコーダーやプレーヤ等のAV機器やAVコンポ等のオーディオ機器をはじめ、エアコンや照明器具等の家電機器で使用されています。
一般的なテレビの場合は、電源のオン・オフ、音量制御、チャンネル選択、入力切替、メニュー表示や選択等、機器が有するほぼ全ての機能をリモコン送信機で制御可能です。前述のその他の機器の場合もテレビと同様に、一般的に機器の有するほとんどの機能をリモコン送信機で制御可能です。
リモコン受光ユニットの原理をよりしっかりと理解するためにリモコン受光ユニットを含む、リモコン送受信システムの原理について説明します。
リモコン送信機側では、光の信号を出力できる発光ダイオードを使用し、これをリモコン受光ユニットに照射します。光の波長は940nmまたは960nmの近赤外線の光を利用しています。
リモコン送信機は、一般的に電池で駆動することから、電池の寿命を長くする目的で、信号がONとなる期間を数パーセントに抑えるため元の信号を37.9KHz で変調をかけて送信します。この変調された光をリモコン受光モジュールで受信します。
リモコン受光モジュールでは、光の信号を受信して電気信号に変換する受光素子で受けて、この信号を増幅してさらに37.9KHzの変調波を復調し、3~6V程度のデジタル信号として出力します。これは、後段に接続されるマイコン等の電源電圧の動作電圧と合わせるためです。
リモコン信号を受信したマイコンは信号の中身を解析し、その結果に応じて機器の制御を行います。
リモコン信号で用いられるデータフォーマットには複数の種類があり、国内では代表的なものに家製協フォーマット、Panasonicフォーマット、三菱フォーマット、ソニーフォーマット、NECフォーマット等があります。いずれのフォーマットも同様の光の波長と変調周波数が使用されていますがデータ構造が異なるため互いの信号が干渉して誤動作しない配慮がなされています。
リモコン受光モジュールは、EIAJで規定されているバンドⅠに対応した受信回路を指すことが一般的ですが、バンドⅢに対応するものを含む場合もあります。ここではバンドⅠ対応のモジュールに限定して記します。
リモコン受光モジュールは、送信機が発した近赤外光を受信しそこからパルス列を復元し、機器側のプロセッサーに出力することまでが求められる機能で、その実現のために次のような特徴があります。
送信機から送られてくる近赤外線を受光するフォト・ダイオードの出力は、遠距離もしくは壁からの反射光を検出する場合は微弱な信号になりますが、機器の至近距離から操作された場合は非常に大きな信号となります。従ってその信号を受ける増幅回路には80dB以上の広大なダイナミックレンジが求められます。それを実現するためにAGCを備えています。
また、照明器具が発する光を受けるとそれがノイズとして悪影響を及ぼしますので、フォト・ダイオードは可視光カット特性(近赤外光は透過)を持った樹脂で覆われ、照明器具の光の影響から保護されます。
また、高周波で点滅するインバータ蛍光灯の影響から逃れるため、急峻な通過特性を備えるバンドパス・フィルターが設けられています。
尚、リモコン受光モジュールの出力端はオープンコレクタ構成が一般的ですが、それは出力信号を受けるプロセッサ側の電源電圧に適合する為で、プロセッサの入力端子にプルアップ抵抗を設けて信号を受信します。
リモコン受光モジュールは非常に高いゲインを持たせていますので、ノイズに対しても敏感に反応します。従って、シールド・ケースがついているリモコン受光モジュールであれば、それを確実にGNDに接続して下さい。
一般的なリモコン受光モジュールは、室内で使用することが前提になっています。屋外で使用する場合、フォト・ダイオードに太陽光が廻り込むと、フォト・ダイオードの電流出力が極めて大きくなり、それを受けるアンプ回路が飽和してリモコン送信機からの近赤外光を受信することが出来ません。従って、屋外で使用する機器(例えばカメラ等の撮影機材)では、太陽光による飽和対策が施されたリモコン受光モジュールを採用します。
リモコン受光モジュールが利用される環境にノイズ源(インバータ蛍光灯などの外乱光ノイズ、電源リップル、電源回路の電磁ノイズ等)がある場合は、その影響によりリモコンの受信距離が短くなる場合がありますので、それらを避ける工夫が必要です。電源リップルや電源回路のノイズ混入は回路設計上で対応できますが、蛍光灯の影響を防ぐためには天井方向からの光を遮断するなど構造上の工夫が必要です。
参考文献
http://リモコン受光ユニット ラインアップ 形状別|製品ラインアップ|電子デバイス/ディスプレイ:シャープ (jp.sharp)
http://Microsoft Word - rpm7138-j.doc (marutsu.co.jp)
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト9
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | シャープ株式会社 | 28.1% |
2 | レイトロン株式会社 | 15.3% |
3 | コーデンシ株式会社 | 12.4% |
4 | Everlight ELectronics Co., Ltd. | 10.2% |
5 | Vishay Intertechnology, Inc. | 9.5% |
6 | シチズン電子株式会社 | 9.5% |
7 | Good Take International Ltd. | 6.2% |
8 | OptoSupply Limited | 5.5% |
9 | Lucky Light Electronic (H.K.) Co., Ltd., | 3.3% |
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注目ランキングは、2022年7月のリモコン受光モジュールページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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