陽圧ダンパーのメーカー3社・4製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
陽圧ダンパーとは、別名差圧ダンパーもしくはリリーフダンパーもしくはバロメトリックダンパーとも称することもありますが、クリーンルームのなどの内圧調整機器で、クリーンルーム内の陽圧を保つことを目的とします。
この陽圧ダンパーを設置することによって、室外との差圧を調整することで、クリーンルームなどの室内の圧力を常に、一定の陽圧に保つことを可能にします。
陽圧ダンパーは、主にクリーンルームなどに設置されて、クリーンルーム内の圧力を、室外より一程度高い陽圧を保つために、用いられます。
他にも、手術室などでも用いられます。
陽圧ダンパーは、室内を室外よりも圧力が高い状態にして、圧力が規定値よりも高くなりすぎた分だけを室外に排出し、外圧が加わるとダンパーを閉鎖して、室内を常にクリーンに保ちます。
陽圧ダンパーが設置されるのは、通常のクリーンルームにおいては、外部からの塵埃の進入を防止するために、室内を陽圧にする必要があるからです。
そもそも、空気の清浄度を一程度以上に保つための四原則の一つに、「外部からの汚染空気等の進入を防ぐ」ことがありますが、そのためには内部の空気を陽圧(室外の空気に対して高い圧力)に保つ必要があります。
しかし一方で、室内の圧力が室外に比べて高すぎると、入出時にドアの開閉が困難になるなどの弊害も発生してしまいます。
そのため、陽圧ダンパーの開口扉が、室外の空気との圧力差に応じて、時々開閉することによって、クリーンルームなどの室内の空気を常に一定の陽圧に保つことが可能になります。
なお、設置方法によっては、逆に室内を陰圧にすることもできます。
クリーンルームの圧力が強い環境においては、陽圧ダンパーが頻繁に開閉することがあります。
対策としては、陽圧ダンパーの開口扉の裏側に、おもりを装着することによって、開き具合を調整することもできます。
ちなみに、クリーンルームの空気のクリーン度には、室内の温湿度や清浄度の他にも、内部発熱や、室内人員や、局所排気などがクリーンルームの空調の能力などに影響を与えます。
また、防火シャッター付きのダンパーもあります。
この防火シャッター付きのダンパーは、温度ヒューズを内蔵しており、特定の温度(72℃)を以上になると、ヒューズが切れることにより、開口部の羽根が自動的に閉じます。
これによって、火災発生地点との間の、空気の流れを遮断することが可能で、延焼防止や有毒ガスの充満を防ぐことが可能になります。
X線防護型など、用途別のバリエーションもあります。
参考文献
https://www.hokuto-sk.co.jp/product/damper/
https://e-cleanbooth.jp/reference/damper.html
https://www.kankyo-eng.jp/recovery_room.html
https://www.sankoh-product.co.jp/damper/other.php
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