光プローブについての概要、用途、原理などをご説明します。また、光プローブのメーカー12社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。光プローブ関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:キーサイト・テクノロジー株式会社、2位:アジレント・テクノロジー株式会社、3位:テレダイン・ジャパン株式会社(テレダイン・レクロイ)となっています。
光プローブとは、従来の電解プローブの欠点を克服し、金属素子を持たないセンサ部分を保持した電解プローブのことです。
電気工学効果を用いて、正確な計測と評価を行うことができます。特徴として、電界を乱さない光ファイバの非侵襲性があることや、ノイズを拾わないこと、センサヘッドが小型で、電源を必要としないこと、周波数や位相や強度など測定できる情報が豊富にあること、金属が周囲にあっても干渉が起きないことなどが挙げられます。
光プローブは、コントローラやオシロスコープ、内視鏡などにも用いられています。また、光学的な手段を用いて調査や分析を目的として、さまざまな情報を測定することが可能です。
測定用途としては、以下に示すものなどが挙げられます。
100kHz以上の周波数の電磁波を人体に曝露した際に、人体が吸収するエネルギー量の尺度を指します。測定は規格に基づいており、人体と等しい電気的特性を持つファントムと呼ばれるものに対して行う必要があります。
スマートフォン等小型無線機を人体の近くで使用すると、人体の特定の部位でエネルギー吸収が起こるのが特徴です。
荷電粒子を含むガスに強い電界をかけることで発生するプラズマの測定にも使用されます。光プローブで局所的に発生する電場測定が可能になります。
電磁界の人体曝露量を測定するために、光プローブが使用されます。非常に強力な磁場の元での測定が求められますが、光プローブを用いることで正確に測定可能です。
他にもEMC設計において、パルス電界や超強電界の測定をしたり、シミュレーションモデルを検証したりする目的で使用します。
電界プローブは、ポッケルス効果を有するEO結晶をヘッド部分に用いています。ポッケルス効果とは、物質に外部から電圧が印可された際に物質内の分極率が変化することで、物質の屈折率が変化する現象です。
電界が印可されていないとき、EO結晶に入射した光は偏光状態を保ったまま反射します。しかし、電界が印可された状態になるとEO結晶の屈折率が変化するため入射した光の偏光状態が変化して戻ってきます。
偏光状態の光の強度を検光子で測定することで、電界強度に比例した信号が取得可能です。
電界プローブには、ダイポールアンテナが使用されることがありますが、光プローブでは使用しません。ダイポールアンテナはケーブルの先に2本の直線状の導線を持った構造をしており、金属素子から成ります。そのため、電界プローブからの散乱により電波に撹乱を与えます。
光プローブではダイポールアンテナ等の代わりにセンサ部にクリスタルを使用することで、測定対象電界に影響を与えることなく、測定することができます。
先端部分を構成する部品はEO結晶の他に、光ファイバ、フェルール、コリメータレンズ、誘電体反射膜などがあります。
EO結晶は、1mm角程度で構成されています。ダイポールアンテナを使用した電界プローブのアンテナ長さが数cm ~ 10数cmであることを考えると、小さい構造であるため微細部位の測定が可能です。
EO結晶からコリメータレンズとフェルールを介して光ファイバが接続されています。光プローブがノイズによる影響を受けないのは、光ファイバで信号を伝送するためです。
これにより、周波数に依存せず、電圧信号を光信号に変えて長距離伝送を行うことができます。
誘電体反射膜は、EO結晶の先端に取り付けられています。電界計測の際は、光源で生成した直線偏光をEO結晶へ入射し、誘電体反射膜で反射されて戻された光を計測しています。
光プローブから反射された光はフォトダイオードで電気信号に変換し、差動アンプで増幅出力します。出力電気信号は偏光変化に比例します。
スペクトルアナライザ等を使用することで、電界の強度と位相を計算しています。
参考文献
https://wavecrestkk.co.jp/wc/eoprobe/
https://www.seikoh-giken.co.jp/products/pdf/device1_pd004.pdf
https://www.ntt.co.jp/journal/0606/files/jn200606021.pdf
Metoreeでは各社カタログを無料で一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
光プローブのカタログ一覧はこちら企業
FormFactor Inc.*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | キーサイト・テクノロジー株式会社 |
21.4%
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2 | アジレント・テクノロジー株式会社 |
17.9%
|
3 | テレダイン・ジャパン株式会社(テレダイン・レクロイ) |
14.3%
|
4 | 株式会社精工技研 |
10.7%
|
5 | ウェーブクレスト株式会社 |
10.7%
|
6 | エヌケーシステム株式会社 |
7.1%
|
7 | Tektronix, Inc. |
7.1%
|
8 | Ocean Insight, Inc. |
3.6%
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9 | ビー・エー・エス株式会社 |
3.6%
|
10 | 株式会社スペクトラ・コープ |
3.6%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月の光プローブページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
光プローブ1製品が登録されています。
ウェーブクレスト株式会社
■特徴 ・Kapteosシステムは、ボッケルス効果を利用した電気光学プローブとハイエンドコンバータにより革新的な電界測定を実現しました。...
Metoreeに登録されている光プローブが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
広帯域O/Eコンバータは、光通信信号をオシロスコープで測定するために補正する光プローブになります。
3.5GHzの幅広い信号帯域と、950~1630nmの広い波長域で使用することができ、マルチモードとシングルモードの両方にも対応しているため、便利に使用できます。
1.1V/mVの高感度と、1.2μWrmsの低いノイズであるため、高精度に測定することができます。
テレダイン製のオシロスコープに使用されているProBusインターフェースやProLinkに対応しています。
広帯域O/Eコンバータ OE695Gは、テレダイン社の光プローブの中でも周波数帯域がDC~9.5GHz、波長が780~1650nmと範囲が広く、光信号の測定に対して便利に使用できる光プローブになります。
接続部の光コネクタは、FC型とPC型の両方に対応しており、テレダイン社のオシロスコープに搭載されているProLink形式のアダプタにも対応しています。
様々なチャンネルやネット、ITU規格に対応しているリファレンス・レシーバー機能が搭載されており、オシロスコープと合わせてピットレートが75%の状態で、-3dBeの電気帯域を得ることができます。
OE6250G-M 光-電気変換機は、テレダイン社のオシロスコープである、LabMasterシリーズやWaveMasterシリーズとの互換性が良く、それらのオシロスコープと同時に使用する光プローブになります。
出荷時に校正が終了しているため、届き次第すぐに光プローブとして装置につなげて使用することができます。
テレダイン社独自の測定ツールを利用して、高速光信号を分析できるため、利便性が高いです。
アイマスクや消光比、光変調振幅テストなどの使用に適しています。
N7004AO/Eコンバーターは、キーサイト社のInfiniiumリアルタイムオシロスコープとの互換性に優れている完全一体型の光プローブになります。
シングルモードとマルチモードどちらも使用することができ、様々な波長帯のファイバーを接続することで、750nmの波長帯まで対応しており、便利に使用することができます。
光の規格を満たすような基準レシーバーテストや光トランスミッターの応答をテストすることができます。
光測定機能がついており、測定に便利です
DPO7OEシリーズ光プローブは、高速信号の受信に使用される光リファレンス・レシーバーとしても利用することができる光プローブになります。
テクトロニクス社のオシロスコープであるDPO/MSO70000C/DX/SXシリーズに対応しており、組み合わせることでより高精度の光プローブとして使用することができます。
様々な変調レートの光ネットワーク規格に適合しているレシーバーとして利用できるうえ、高感度で低ノイズの光プローブであるため、高速信号の解析に適しています。