測定顕微鏡についての概要、用途、原理などをご説明します。また、測定顕微鏡のメーカー5社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。測定顕微鏡関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:株式会社ニコンソリューションズ、2位:株式会社日本光器製作所、3位:株式会社ミツトヨとなっています。
測定顕微鏡とは、正確な倍率で拡大された光学顕微鏡と、比較測定を行うためのテンプレートなど、測定ワークを平面上で精密に動かすためのXYステージなどが組合された、計測・観察などに用いられる顕微鏡のことです。
非接触による測定ができるため、ワークを傷つけることなく輪郭形状や表面の観察が可能です。
光学系にテレセントリック光学系を用いたものが一般的です。近年では光学ヘッドに無限遠補正光学系を採用し、微分干渉観察や簡易偏光観察ができる仕様のものもあります。
測定顕微鏡は、物体の輪郭形状の寸法測定が主な用途ですが、表面性状の観察を行うこともできます。
また、半導体基板のキズの検出など、偏光や微分干渉を用いた観察にも用いることができます。
拡大倍率の正確さから、テンプレートを用いた比較測定を行うことで、製品が公差の範囲内にあるかを判定するといった簡易検査としての役目も期待できます。
これらのことから測定顕微鏡は、測定機としても顕微鏡としても用いることができ、一台で様々な用途で使用することができます。
測定顕微鏡には光を透過させて物体の影を輪郭形状として捉え、寸法測定を行うための透過照明と、物体の表面に垂直に光を当て、反射光で表面を観察するための反射照明があります。
ほとんどの測定顕微鏡は透過照明にテレセントリック光学系を採用しています。
これは、寸法測定において、焦点がずれることで物体の大きさが変わってしまうことが誤差として影響されないようにするためです。
レンズを用いて照明光を光軸と平行にして物体を投下させます。そのため、2つのレンズの間の光は光軸に平行になるため、焦点がずれていても像がぼやけるだけで大きさは変化しません。その後、レンズを用いて再び集光し、焦点を作ります。
テレセントリック光学系を用いていない顕微鏡は、近くのものが大きく、遠くのものは小さく見えるようになります。
また、光学ヘッド内にプリズムやミラーを配置することで、XYステージによる物体の移動方向と像の移動方向を同じにするなどの、より測定性能を上げるための構造を持っているものもあります。
測定顕微鏡は測定物をXYステージの上に載せて測定します。そのため、測定個所はXYステージの稼働範囲内であればどこでも構いません。つまり、測定物がXYステージのどこにあっても、XYステージを測定個所まで動かして測定すればよいということになります。
測定する角度や円径の中にはXYステージを大きく動かす必要のあるものもありますが、特に調整せずに測定物の輪郭がXYステージの動きと並行に置かれていることはありません。そのため、測定前にXYステージの動きと測定物の基準となるエッジを平行にする作業が必要です。測定物とXYステージの平行出しができていないと、角度や平行度の測定時に大きな誤差が生じてしまうため、測定結果を補正するための計算が必要になります。近年では、メーカーにはXYステージ上に座標系を作り、原点と測定点の座標から計算してくれる測定装置がラインナップされていますので、それを用いることで平行出しの工数を削減することができます。
顕微鏡で一度に見ることのできる範囲のことを視野といい、接眼レンズの直径によって決められ、その大きさを視野数といいます。また、視野内に測定物の表面のどのくらいの範囲が見えているかを表したものを実視野といいます。実視野とレンズの倍率の関係は以下のようになります。
実視野=接眼レンズの視野数/対物レンズの倍率
上記の式から分かるように、接眼レンズの視野数が同じであれば、実視野の範囲は対物レンズの倍率が大きくなればなるほど狭くなります。このことから、対物レンズの倍率を大きくして測定物を拡大して見ることと一度に見ることのできる範囲はトレードオフの関係にあることが分かります。
実視野を大きくする場合は、接眼レンズの直径を大きくするか、対物レンズの倍率を下げる必要があります。ですが、測定には必要な拡大倍率があるため、対物レンズの倍率を下げるには限界があります。そのため、測定顕微鏡は、XYステージと移動量を表示するためのカウンタ等を持ち合わせ、視野に入りきらない部分の測定を行うための装置を搭載しています。
参考文献
http://www.nikon-instruments.jp/jpn/learn-know/measuring-instrument-abc/about-measuring-microscope
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測定顕微鏡のカタログ一覧はこちら企業
株式会社ニコンソリューションズ*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト5
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 株式会社ニコンソリューションズ |
36.3%
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2 | 株式会社日本光器製作所 |
20.5%
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3 | 株式会社ミツトヨ |
16.4%
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4 | オリンパス株式会社 |
14.4%
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5 | 株式会社松電舎 |
12.3%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月の測定顕微鏡ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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Metoreeに登録されている測定顕微鏡が含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
TG200HD2-MePROは、パソコンやソフトウェアの必要がないスタンドアローン型のマイクロスコープです。
計測補助機能として、任意のクロスラインとクロスラインの中央から同心円を生成することができるため、計測時の対象物の位置決めが容易になります。
計測結果はモニター上で完結するため、外部機器としてのパソコンやソフトウェアいらずで本体のみで計測記録までが完結します。
計測中に4,9,16倍から適切なズーム倍率を選択することができるため、直観的な操作が可能となっています。
NTM-100Fは、縦横深さ方向の3軸制御が可能でそれぞれの方向について高精度で測定が可能な顕微鏡で、微細な加工品や寸法の検査に最適です。
縦横方向に設置されたマイクロメーターヘッドを調整することで、XYステージの動きがわかるため長さ測定ができます。
高さ方向はデジタル表示の指示盤があるため、計測結果を簡単に読み取ることができます。
撮影には小型のUSBカメラやスマートフォンカメラも使用でき、撮影した画像は簡単に保存できるため解析作業や品質管理も可能となります。
MFシリーズは、高さ方向のオートフォーカスが最短1秒で完了する超高速測定が可能な顕微鏡です。
高さ軸のモータードライブと画像認識ユニットを組み合わせることで、ピント調整速度を徹底的に早めたことで超高速測定が可能となっています。
操作方法の簡素化も充実しており、測定物のエッジを指定するだけで自動計測してくれる機能や、粗動ステージと微動ステージが瞬時に切り替えられるクイックリリース機能があるため、測定準備の時間も短縮することができます。
MM-800/LMFA電動MMタイプは、顕微鏡筒の高さを電動で制御できる測定顕微鏡です。
装着できる対物レンズは1倍から100倍まで揃っており、ワーキングディスタンスも長くなっていて扱いやすいのが特長です。
照明には8方向対応のLEDリングライトを使うことで、従来の照明では観察できなかったサンプルでも快適にエッジ判別撮影することができます。
さらに高度な観察が必要な場合でも、色収差補正が可能なすべての観察方法ができるユニバーサルタイプの対物レンズも備えています。
MM-400/LMFA電動MMタイプは、顕微鏡筒の高さを電動で制御できる測定顕微鏡です。
独自のフォーカスエイド機能により、明視野暗視野を問わずに計測時の高さ方向の誤差を最小限に抑えることができます。
装着できる対物レンズは1倍から100倍まで揃っており、ワーキングディスタンスも長くなっていて扱いやすいのが特長です。
照明には8方向対応のLEDリングライトを使うことで、従来の照明では観察できなかったサンプルでも快適にエッジ判別撮影することができます。
MM-800/LFALタイプは、顕微鏡筒の高さを両軸に設置したハンドルで制御する測定顕微鏡です。
制御はハンドルで行いますが、リニアエンコーダーを搭載しているため正確な高さ位置を把握しながら計測が可能です。
装着できる対物レンズは1倍から100倍まで揃っており、ワーキングディスタンスも長くなっていて扱いやすいのが特長です。
照明には8方向対応のLEDリングライトを使うことで、従来の照明では観察できなかったサンプルでも快適にエッジ判別撮影することができます。
MM-400/LFALタイプは、顕微鏡筒の高さを両軸に設置したハンドルで制御する測定顕微鏡です。
制御はハンドルで行いますが、リニアエンコーダーを搭載しているため正確な高さ位置を把握しながら計測が可能です。
装着できる対物レンズは1倍から100倍まで揃っており、ワーキングディスタンスも長くなっていて扱いやすいのが特長です。
照明には8方向対応のLEDリングライトを使うことで、従来の照明では観察できなかったサンプルでも快適にエッジ判別撮影することができます。
MM-400/Tベーシックタイプは、顕微鏡筒の高さを両軸に設置したハンドルで制御する測定顕微鏡です。
価格を抑えたベーシックなつくりになっており、フォーカスエイド機能などはありませんが、ステージなどの必要な機能は幅広いオプションから選ぶことができます。
装着できる対物レンズは1倍から100倍まで揃っており、ワーキングディスタンスも長くなっていて扱いやすいのが特長です。
照明には8方向対応のLEDリングライトを使うことで、従来の照明では観察できなかったサンプルでも快適にエッジ判別撮影することができます。
MM-400/Mベーシックタイプは、顕微鏡筒の高さを両軸に設置したハンドルで制御する単眼タイプの測定顕微鏡です。
価格を抑えたベーシックなつくりになっており、フォーカスエイド機能などはありませんが、ステージなどの必要な機能は幅広いオプションから選ぶことができます。
装着できる対物レンズは1倍から100倍まで揃っており、ワーキングディスタンスも長くなっていて扱いやすいのが特長です。
照明には8方向対応のLEDリングライトを使うことで、従来の照明では観察できなかったサンプルでも快適にエッジ判別撮影することができます。
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