電流プローブのメーカー11社・41製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
電流プローブは、電線をプローブに挟み込むことで流れる電流を検出し、電圧信号に変換する器具です。通常オシロスコープを併用して測定した値をグラフで表示させます。プローブによって帯域幅が異なるので確認して使用します。いちいち回路の電線を切ってつなぐ必要がなく挟むだけで計測ができるので便利ですが、価格は比較的高価な機種が多いです。
また、誤差を減らすため、測定条件を整えることが重要です。電流プローブの帯磁が誤差の要因になることがあります。
回路を非破壊で検査できるので産業機器や電子機器の電流測定に電流プローブが利用されています。大電流用、微小電流用、高速電流用など、電流の大きさや性質によってラインナップされています。直流と交流電源の測定が可能な機種と、交流電源のみ測定が可能な機種があります。
具体的にはインバータ機器の電流測定、モーターの負荷電流、変電所の観測、スイッチング電源の測定、LED駆動回路の評価などオシロスコープとともに各種の計測に使用されており、用途は多岐に渡っています。
電流プローブは電源ケーブルに電流が流れることによって生じる磁束を利用しているため、回路を切断することなく測定できます。
まず、電源ケーブルに電流プローブを挟みます。プローブはケーブルに流れる電流が作る磁束をとらえ、電圧に変換します。磁束をとらえるプローブの検出部はトランスになっています。トランスのコアにあらかじめ巻かれたコイルが二次巻線となって電流としてプローブに流れます。流れた電流がプローブ内の負荷抵抗によって電圧に変換されて、プローブと接続したオシロスコープに表示される仕組みです。
電流が小さくてオシロスコープの波形がノイズに埋もれる場合には、電流プローブに挟み込むケーブルを複数回巻き付けることで巻き数に比例して振幅を大きくすることができます。
ただ、電流プローブを回路に取り付けることで、わずかですが、インピーダンスが発生します。これは挿入インピーダンスと呼ばれ、それぞれの電流プローブと周波数に応じて特性があり、説明書等に明記されています。
電流プローブを使用する際に、事前に調整しておくべき事項が2点あります。それはDCオフセットのキャンセルとプローブのスキュー調整です。
AC/DC電流プローブは直流から120MHz程度の交流まで測定可能なので大変使い易いものですが、電流の検出にホール素子を用い、その出力をDCアンプで増幅してオシロスコープの入力端子に繫げることから、DCオフセットが避けられません。従って正確な測定にはこれをキャンセルしなければなりません。
その手順は次のようになります。
最初に、プローブの先端にあるコアの残留磁気を消去するため、デガウス処理を実行します。
続いて、オフセット電圧調整機能を使って、オシロスコープの表示が0Aとなるように調整します。
この調整が終わってから、電流プローブを被測定回路に取り付けます。しかしながら長時間測定を続けていると、徐々にDCオフセットが変動して0Aのポジションが変わってしまいますので、時々上記手順を繰り返す必要があります。
電源回路での電力測定など、電流プローブと電圧プローブを使って電流波形と電圧波形を同時に観測する場合、オシロスコープ本体に到達する信号の遅延時間がプローブ毎に異なるので、信号波形の位相合わせ、いわゆるスキュー調整が必要です。
パワー測定デスキュー・フィクスチャ等の名称で調整用機器が販売されていますので、これらを利用してプローブ間の位相合わせを行って下さい。
電流プローブによる測定時に特有の注意すべき事項を記します。
AC電流プローブはトランスの原理を利用して被測定回路に流れる電流を検出しますが、低い周波数の電流では波形が小さく観測されます。特に低速のパルス信号はサグにより波形が歪んでしまいます。従って、直流を含む低い周波数の信号を測定する場合はAC/DC電流プローブを選択するべきです。
電流プローブで扱える電流の大きさはその周波数に依存し、周波数が高くなると測定可能な電流は低下します。これは高い周波数ほどコアやトランスの発熱が激しくなる為です。従って被測定電流の周波数を踏まえ、使用するプローブの機種を選択する必要があります。
電流プローブを被測定回路に取り付けることは、被測定回路に小さなインピーダンスを挿入することになります。このインピーダンスが回路に及ぼす影響は小さいので通常は無視しても差し支えありません。しかしながら、微小電流を測定するために電流が流れるラインをコアに複数回巻き付けると、前述のインピーダンスは巻き付けた回数倍の大きさになりますので、被測定回路に影響を及ぼす可能性が高くなります。
参考文献
http://www.ktek.jp/probe-v-a-frm2011-11/tek-current-probe-tech-note.pdf
https://tmi.yokogawa.com/jp/solutions/products/oscilloscopes/current-probes/
https://news.mynavi.jp/article/oscilloscope2-8/#:~:text=%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB%E3%81%AB%E6%B5%81%E3%82%8C%E3%82%8B%E9%9B%BB%E6%B5%81%E3%81%8C,%E9%9B%BB%E5%9C%A7%E3%81%AB%E5%A4%89%E6%8F%9B%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82&text=%E3%81%AA%E3%81%8A%E3%80%81%E9%9B%BB%E6%B5%81%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%96%E3%82%92%E5%9B%9E%E8%B7%AF,%E3%81%AB%E8%A6%8F%E6%A0%BC%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
http://www.ktek.jp/hantek-dso-dmm-awg-2018/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%96%E5%85%A5%E9%96%80-2009-TEK%E7%89%88.pdf
https://www.keysight.com/ja/pd-1325146-pn-U1880A/power-measurement-deskew-fixture?cc=JP&lc=jpn
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
非接触CANセンサSP7001,SP7002は、CANFD信号やCAN信号をサブハーネス無しで測定することができる電流プローブになります。
ケーブルを挟むだけで即座にCAN信号などを取得することができ、非接触センシングとしても使用することができるため、他の信号などに影響を与えずに測定することができます。
業界標準のCAN出力コネクターの接続は業界標準の使用であるため、CAN解析システムを幅広く使用することができます。
40℃〜85℃の環境で使用することができます。
電流プローブCT6710は、突入電流や微小電流、高速電流にすべて対応している電流プローブになります。
中継BOXのレンジキーを押すだけで、電流のレンジを変更することができ、急激な立ち上がり電流や、電流の早い変化、微小電流などの測定に対応することができます。
定格の電流に対して大きな電流が流れると、警告のランプが点灯するうえ、大きな電流が続いた場合、装置の保護機能が動作します。
オシロスコープの設定をすることなく、電流プローブの設定だけで見たい波形を出力することができます。
LFR電流プローブは、周波数アナライザー、デジタル・マルチメータ、オシロスコープなどと接続して利用することで、正確な電力品質の調査を行うことができる電流プローブになります。
45Hz~20kHzの位相誤差を最小限にすることや、ノイズフロアを低く抑えることといった、低周波性能が高いことが特徴です。
デジタル・マルチメータと同時に使用することによって生じる漏れ電流と設置電流を測定することができます。
国際的な基準であるCEマークやIEC61010-1などを満たしており、安心して使用することができます。
オシロスコーププローブDCS025は、プローブ間の小さな電波遅延差が測定に大きな影響を与える可能性がある測定において、使用する電流プローブになります。
10nsの信号立下り時間と1nsの静的スキューによって正確な測定を支援します。
5Vと100mAで正確に時間調整された出力信号によって、使用しやすい電流プローブです。
30、150、500Aの電流プローブや、自社の標準型と高感度電流プローブとの互換性が良く、他の電流プローブと合わせて使用しやすいことが特徴です。
TekProbeアダプタ TPA10は、テクトロニクス社製のプローブをテレダイン社のオシロスコープで使用できるようにするための電流プローブです。
電流プローブのほかに、プリアンプやシングルエンド・アクティブ・プローブ、作動アクティブ・プローブに対応しており、便利に使用することができます。
自動的にプローブを認識でき、接続したプローブに電源を供給して、オフセット調整が可能と、操作性に優れています。
最大で4GHzまでの周波数に対応しています。
N7026AAC/DC高感度クランプオン電流プローブは、自社開発しているオシロスコープ用の150MHz帯域幅のアクティブ電流プローブになります。
DC~150MHzの幅広い帯域幅に対応していること、最小1mA/divの高感度が特徴です。
電流プローブに搭載されている消磁/校正ボタンを使用することによって、すべての残留磁気と必要ないDCオフセットが短時間で除去できる機構が搭載されており、正確な測定が可能になります。
過渡電流信号の捕捉に対して最適に使用することができます。
電流プローブA621/A622は、DMM、ハンディ・オシロスコープ、オシロスコープでの測定に適している電流プローブになります。
バナナ・プラグ・アダプタを使用することによって、デジタル・マルチメータ・オシロスコープにも対応するため、幅広い使用用途で使用できます。
使用用途に応じて2種類の製品が展開されており、業界標準のBNCコネクタを使用しているA621型と、電流検出にホール効果を使用しており、ノースが長いA622型があります。
SDS2000XPlusスーバー蛍光体オシロスコープは、アクセサリーとして電流プローブが搭載されているオシロスコープになります。
解像度の高いディスプレイと静電容量式のタッチスクリーン、マウスやキーボードを接続することで便利に使用することができます。
独自の調整機能を使用することによって、最小限のゆがみで波形のノイズを表示することができます。
50種類以上のパラメーター測定に対応しており、1台で多くの用途で使用することができます。
SSG3000XシリーズRFジェネレーターは、パルス変調、パルス列発生などの機能を搭載しており、様々な用途で使用できる電流プローブになります。
最大3.2GHzの周波数、最大+20dBmの電力などが特徴です。
ディスプレイやボタンは操作がしやすく、マウスやキーボードと接続しても使用することができるため、操作性に優れています。
付随しているソフトウェアを使用することによって、SCPIコマンドやUSB、LANなどを使用して様々な通信に対応して使用できます。
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