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肌チェッカーについての概要、用途、原理などをご説明します。また、肌チェッカーのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。肌チェッカー関連企業の2024年10月注目ランキングは1位:株式会社ヤヨイ、2位:株式会社シーラボ、3位:スリーアールソリューション株式会社となっています。
監修:株式会社ヤヨイ
肌チェッカーとは、皮膚の状態を詳細に分析評価する機器です。
肌チェッカーは、皮膚の水分・皮膚バリア機能・光老化・コラーゲン量・弾力・はり・色・油分・pH・温度など様々な皮膚の特性を詳細に測定し分析評価することができます。
手軽に家庭で測定ができるスキンチェッカーと呼ばれるものから、詳細に分析を行う肌分析機まで様々なものがありますが、ここでは主に業務用で肌分析を行う機器について記載します。
肌チェッカーは、化粧品や医薬品の分野や皮膚組織の研究など肌に関係する様々な分野で活用されています。
化粧品や医薬品などの分野で皮膚に効果的な商品を開発するためには、皮膚の特性を詳細に把握する必要があります。開発時に肌チェッカーを使用することにより、皮膚への有効性の評価を始め、重要項目である安全性の評価を可能にします。
また、それぞれ機能の違いはありますが、医療機関の診察や、美容サロンや化粧品売り場のカウンセリングで利用されることもあります。
以下に、肌チェッカーの代表的な使用用途について記載します。
肌チェッカーは、肌タイプの評価、化粧品の有効性の評価など、スキンケア化粧品の開発の中で使用されています。
乾燥肌、脂性肌、敏感肌などの肌タイプの評価を行い、エイジングケア製品の研究開発にも活用されています。皮膚の弾力性や保湿力、バリア機能、メラニン量など多数の項目を、製品が目指す効能に応じて分析評価を繰り返すことにより最適化した製品を開発しています。
アトピー性皮膚炎治療薬や、軟膏、日焼け止め、抗炎症剤、サプリメント、機能性食品などの開発の中で、肌チェッカーを使用して有効性評価を行い最適化しています。
化粧品や医薬品、機能性食品などの開発においては、安全性の評価が大変重要です。皮膚に対する刺激やアレルギー反応が無いかを評価し、安全性を確認してから製品を市場に提供します。
美容クリニックや皮膚科などで、皮膚の状態を分析することにより、皮膚科学に基づいた最適な治療やスキンケアを提案する際に利用することがあります。
化粧品売り場には肌チェッカーを設置している売り場があり、分析後肌状態に合わせて化粧品のカウンセリングを受けることができます。
服やおむつ・生理用品などの開発における皮膚のかぶれや摩擦による皮膚バリア機能の評価の他、皮膚組織の力学特性の研究にも肌チェッカーを使用しています。
肌チェッカーは評価・測定するパラメーターに応じてさまざまな機能の機器があります。単一のパラメーターだけを評価・測定する機器もあれば、1台で複数のパラメーターを評価・測定できる機器もあります。一般的には、肌チェッカーを用いる評価目的に応じて、評価・測定するパラメーターを各種組み合わせて利用されています。以下に、肌チェッカーで測定できる代表的なパラメーターについて記載します。
皮膚の表面のツヤ、ハリ、柔らかさに大きな影響を与える角層の水分含有量を測定します。角層は十数の層をなしており、一般的に乾燥肌と呼ばれる状態では角層のごく表層部だけが乾燥しており、表皮と直接接する下層は乾燥肌であっても水分量が高い傾向にあります。
図1. 皮膚構造の模式図
角層水分量測定方法には、コンダクタンス測定法とキャパシタンス測定法があります。
コンダクタンス測定法は、高周波の交流電流に対する電気伝導度を測定する方法で、水分が多いと電気が流れやすいという性質を利用しています。高周波の交流電流の持つ表皮効果により、角層のごく表層部の水分量とよく相関した値を測定することができ、乾燥肌の測定に適しています。
キャパシタンス測定法は電荷を蓄積する能力 (静電容量) を測定する方法で、水分が多いと電気をよく蓄積するという性質を利用しています。静電容量の性質から測定範囲は深くなり、角層だけでなく表皮上層部分の水分量の影響も大きく受けます。角層全体の水分量を測定する場合に適しています。
経皮水分蒸散量 (TEWL) の測定は、皮膚バリア機能評価をする上で重要です。
中が空洞になった円筒形プローブのチャンバー内部に設置された複数の温湿度センサーにより、皮膚からの水分蒸散によって生じる湿度変化を計測し濃度勾配からTEWLを算出します。より自然な環境に近い状態で計測できるオープン型プローブと、外部の空気の動きの影響を排除するためのクローズド型プローブがあります。頭皮、爪、唇などの狭い測定面でのTEWLの測定を可能にした製品もあります。
図2のように、バリア機能の保たれた健康な肌は角層の上層も下層も水分量が保たれており、水分蒸散量も低めに抑えられます (上図) 。一方、角層に損傷を受けてバリア機能が保たれていない肌は水分蒸散量が上昇し、角層の上層の水分量が低下しますが、顆粒層に直接接している下層の水分量は上層よりは高いまま維持されます。 (下図)
図2. 角層水分量と蒸散量
超音波を用いて皮膚内部の様子を非侵襲的に可視化します。光老化による真皮へのダメージ、健康なコラーゲン状態の評価、真皮の厚さの計測、皮下脂肪の評価などさまざまな評価に用いられます。
図3のように、真皮内でコラーゲン繊維が健康な状態であると超音波が反射しやすくエコー強度が上がります (上図) 。一方コラーゲン繊維が不健康な状態であると超音波を反射させる繊維が少なくなりエコー強度が下がります (下図) 。
図3. 超音波皮膚測定
皮膚の弾力、はり、硬さを測定します。
機器内部に陰圧機器を搭載し、減圧して皮膚を吸引することによる単位時間あたりの皮膚の変位量から計算して評価したり(一般的にやわらかさや硬さの評価となります)、減圧を開放した際に皮膚がもとに戻る際の単位変位量あたりの時間を測定したりする(一般的にはりの評価となります)ことで評価します。
皮膚の色を構成するメラニン色素とヘモグロビンを測定します。
メラニンとヘモグロビンに対して吸収率の異なる波長の光を照射し、その反射光の比を測ることで算出します。
皮膚の油分を測定します。
皮脂採取材で皮脂を吸着したサンプルの光透過性の変化を計測し、分泌された皮脂量を算出します。皮脂だけを正確に測定するために、汗などの水分を吸収しない皮脂採取材を採用した機器があります。
pH測定、表面温度測定、摩擦力測定など様々な機器があります。
皮膚分析に関する今後の展望について記載します。
皮膚分析評価パラメーターは、皮膚弾力パラメーターなど多数の論文に記載されているものもありますが、大多数は技術の異なる装置や方法でデータが取られています。信頼性の高い皮膚分析評価を行うには、データの一貫性が求められます。
近年、自然で持続可能な製品のニーズがあり、植物ベースの成分を使用した化粧品の開発が急がれます。皮膚分析により、植物エキスやオイルなどの植物由来の成分が皮膚に与える影響を研究し、持続可能な製品開発が求められています。
皮膚分析データに基づいた個人固有のスキンケアの実現が期待されています。将来的には、AIやビッグデータ解析を活用し、個々の皮膚状態に合ったスキンケアが可能になることが期待されます。
本記事は肌チェッカーを製造・販売する株式会社ヤヨイ様に監修を頂きました。
株式会社ヤヨイの会社概要はこちら
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年10月の注目ランキングベスト8
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 株式会社ヤヨイ |
26.7%
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2 | 株式会社シーラボ |
26.7%
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3 | スリーアールソリューション株式会社 |
13.3%
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4 | 株式会社誠鋼社 |
6.7%
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5 | 株式会社エストラボ |
6.7%
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6 | 株式会社TRYANGLE&CO. |
6.7%
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7 | アイティアクセス株式会社 |
6.7%
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8 | JFEテクノリサーチ株式会社 |
6.7%
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