制振合金についての概要、用途、原理などをご説明します。また、制振合金のメーカー3社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。制振合金関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:ヤマト特殊鋼株式会社、2位:リックス株式会社、3位:株式会社ブロステックとなっています。
制振合金とは、振動に伴って発生する不具合を予防するために作られた金属部材のことです。
防振合金とも呼ばれるもので、制振合金は振動吸収性の優れた材質が選ばれます。振動吸収性の良否を判断する数値として吸収率が使われていますが、この数値が高い材料として従来から鋳鉄が知られています。
吸収率の高い鋳鉄の中でも、特に片状黒鉛鋳鉄が優れた性能を有することは知られています。最近では制振合金以外に樹脂を使用した制振材料も製作され、制振合金と使い分けされるようになってきました。
制振合金は、振動の避けられない機械や機器の防振材として使用されています。
振動の避けられない機械として工作機械がまず挙げられますが、この工作機械のベッド (機械の本体を構成する案内面をもつ台) やマウント、チャックといった部分に使用することで振動とブレによる加工精度の悪化を防止しています。
制振合金は、コンプレッサの取り付け部分に使用することで振動や音の吸収に使用されています。振動を嫌う検査用の画像装置などに制振合金を使うことで振動による画像の乱れが軽減されます。
制振合金は、制振性を示す減衰率や減衰能といった数値の高い合金であり、いくつかのタイプが知られています。
その一つが「複合型」と呼ばれるもので、片状黒鉛鋳鉄やダイカスト合金などが属します。サイレンタロイ12%Cr-3%Alなど、多くの品種が開発されている「強磁性型」は、振動エネルギーを磁壁 (磁区の境界) で吸収するタイプで、性能は、優れているもののいくつかの難点が指摘されています。
また「転移型」といわれるMg-Zr合金に代表される金属結晶の転移タイプも知られています。「双晶型」といわれるタイプは、外力が結晶にかかると弾性変形がはじまり、さらに力が加えられていくと双晶が発生するもので、負荷がかかり続ける間は、成長・拡幅し続け力がなくなると縮小・消失されます。
この双晶型制振合金には、形状記憶合金で知られるNi-Ti合金がありましたが、加工性・経済性などに問題があり、使われなくなりました。Ni-Ti合金に代わる構造材はM2052合金で、20%Cu-5%Ni-2%Feという成分構成の制振合金です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト3
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ヤマト特殊鋼株式会社 |
81.0%
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2 | リックス株式会社 |
14.3%
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3 | 株式会社ブロステック |
4.8%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月の制振合金ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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