防寒服のメーカー2社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
防寒服は、冬の屋外作業や凍結温度以下の厳しい寒冷環境において寒さを防ぐ衣服です。セータ―やコート、ダウンジャケット、そして、吸湿発熱繊維のインナーなど、様々な衣類がありますが、ここでは、郵便配達労働や大型冷凍庫内での作業で身に付ける作業服としての防寒服について述べます。
防寒服は断熱性や保温性はもちろんのこと、作業をする上での動きやすさなどが求められ、その素材は、ナイロンやポリエステル、コットンなどが多くなっています。最近は、モバイルバッテリーを搭載した電熱ヒーター付きの防寒服もあります。
寒さの影響を受けて、深部体温が35℃以下まで下がると、低体温症になります。体の温度が下がると、ふるえや、錯乱、不整脈などの症状が現れ、そして、寒さにさらされた期間や状況によっては、最悪の場合、死に至ります。
生命維持や快適な作業環境を実現するために防寒服は、気温が0℃から10℃程度の建設労働、郵便配達労働、林業における労働など、様々な屋外作業や、食品工場の氷点下以下の冷凍庫などで、作業者が身に付けます。非常に特殊な環境としては、ヒマラヤ登山などもあります。
防寒服に求められる特性としては、保温性への要求度がもっとも高く、その次に軽さ、そして、着心地、防風性、防雪性、耐久性、通気性、耐水性と続きます。
防寒服に限らず衣服などの保温性は、繊維自体のもつ熱伝導性の影響がほとんどなく、熱伝導率が低い空気の層をどれだけ含んでいるかによってその性能が決まります。
繊維については、その厚さと保温率の関係が引用元の文献などに示されており、ウールやコットン、ポリエステルなどでは変わらず、繊維集合体の厚さで決まると記されています。このことから、同じ重量でも、かさが高いものが保温に適しているといえますが、衣服の中綿の使用重量を増やせば、当然、重くなってしまうため、いかに軽く仕上げるかが重要となります。例えば、ダウンジャケットや布団などによく使われる羽毛は、空気を多量に含みかさ高性に優れているため、軽くて体温から伝わった熱が逃げにくいという機能が実現できています。
通気性、耐水性または防風性を実現する素材としては、防水透湿性素材を用いたレインコートなどが有名です。これは気体の水粒子が、液体状態の水粒子に比べ大きく違うことを利用していて、雨などの侵入は防ぎますが、発汗による水蒸気は逃がすことができます。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tjsrae/5/3/5_3_285/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/senshoshi1960/9/7/9_7_430/_pdf
社員数の規模
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