PPSについての概要、用途、原理などをご説明します。また、PPSのメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。PPS関連企業の2023年5月注目ランキングは1位:帝人株式会社、2位:東ソー株式会社、3位:ポリプラスチックス株式会社となっています。
PPS(ポリフェニレンサルファイド)は、ベンゼンと硫黄が交互に結合した構造を有する熱可塑性樹脂です。優れた特性からスーパーエンジニアリングプラスチックとして利用されています。また、充填するフィラーの種類によって機械的強度などの特性を変化させることができ、ガラスファイバーを3割程度複合した強化樹脂として普及しています。様々な産業で用途が拡大している要因の1つがバランス性の良さです。耐熱性や機械的強度、寸法安定性、難燃性、耐薬品性だけでなく、成形性や加工性にも優れています。
PPSは優れた特性を有するスーパーエンジニアリングプラスチックのため、高い性能が求められる自動車部品や電子部品、医療機器部品などに使われています。特に自動車部品用途はPPS市場の半分近くを占めています。ガソリン車よりハイブリッド車の方がPPSを使用する部品は多くなるため、今後も需要拡大が見込まれています。自動車以外の用途では、寸法安定性や絶縁性に優れることから、ICチップなどの電子部品にも使われています。また、耐熱性や難燃性に優れたPPS繊維を使用してフィルターも作られています。
ここではPPSの製造方法について説明します。一般的にPPSは、パラジクロルベンゼンと硫化ソーダを極性溶媒中で重縮合反応させることで得られます。高温高圧下で反応を進行させ、脱水反応や脱食塩反応を経て重合されます。重縮合反応で得られたポリマーに架橋処理をすると特性が大きく変化するため、架橋型と直鎖型PPSを用途に応じて使い分ける必要があります。
架橋型PPSはポリマーの合成過程で、酸素雰囲気下で熱処理することで得られます。熱処理中にポリマー鎖に酸素を取り込むことにより分子量をコントロールできます。この熱処理により架橋構造が形成され、高温環境下でも高い剛性を維持し、クリープ変形に高い耐性を示します。
直鎖型PPSは特殊な熱処理を行わないため、直鎖状の構造を維持しています。架橋型に比べ剛性は低下しますが、靭性や伸び性は向上します。また、高純度合成が可能であり、高い耐吸湿性や電気絶縁性、寸法安定性を実現できます。
参考文献
https://www.dic-global.com/ja/products/pps/about.html
https://plabase.com/news/836
https://www.yumoto.jp/material/pps
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年5月の注目ランキングベスト7
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 帝人株式会社 |
22.3%
|
2 | 東ソー株式会社 |
18.5%
|
3 | ポリプラスチックス株式会社 |
16.9%
|
4 | 山宗株式会社 |
13.1%
|
5 | DIC株式会社 |
11.5%
|
6 | DSM株式会社 |
10.0%
|
7 | エンズィンガージャパン株式会社 |
7.7%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年5月のPPSページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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歴史のある会社
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