脱気装置のメーカー15社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
脱気装置とは水に含まれる気体を除去する装置です。通常、水の中には大気に由来する酸素や二酸化炭素が混入しています。このような気体が水に含まれると例えば飲料水の味や色が変化したり、化学反応の妨げになったり、配管の錆の原因となります。
様々なサイズの脱気装置が販売されています。例えば工場で製造や冷媒として大量に用いる水の脱気を行うために用いる大型の脱気装置や、実験室で用いる少量の水を脱気するための小型の脱気装置があります。
脱気装置は水中の酸素、二酸化炭素を除去する装置であるため、水を取り扱う様々な業界で使用されます。例えば飲料や食品などの業界では水中の溶存酸素が製品の色や味に直接影響するため、使用する水は脱気処理されています。また、高温の水やスチームを移送する配管も溶存酸素がサビの原因となるため、これらの配管に入れる水も脱気処理されることが多いです。
その他、研究開発においても小型の脱気装置が用いられます。例えば化学反応に用いる水の脱気処理に用いられたり、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの分析装置に使用する水の脱気処理にも用いられます。特にHPLCのようなポンプで水を流し続ける装置では気泡が混入するとポンプの脈動などを引き起こすため脱気処理は必須です。
大気の酸素、二酸化炭素は微量ですが水に溶解します。溶解する量は微量なので少量の水を使用する上では問題はありませんが、工場など大量に水を使用する場所においては溶存酸素、二酸化炭素が予期せぬトラブルを引き起こす可能性があります。例えば酸素は金属を酸化させるため配管のサビの元になります。また食品、飲料業界では溶存酸素による酸化によって製品の色、味が変化する恐れがあります。
脱気装置はこのような溶存酸素、二酸化炭素を除去する装置です。脱気装置には真空ポンプと脱気膜が取り付けられており、水は脱気膜に覆われた流路を流れます。流路はポンプによって減圧されているので、流路を通るときに溶存酸素のような小さな分子だけ膜を通り抜けていきます。その結果、通液させた水から気体が除去されます。
なお、脱気装置は有機溶媒など水以外の液体の脱気を行うことも可能です。ただし膜を膨潤させたり溶解させないために、通液する溶媒に対する膜の耐久性を確認する必要があります。また、混合溶液の場合は減圧下のラインを通ることによる溶液組成の変化がないか、確認が必要です。
参考文献
https://www.miuraz.co.jp/product/water/dakki.html
https://www.gea.com/ja/products/liquid-processing/deaerator/index.jsp
https://www.nikuni.co.jp/equip/vacuum/deo-vac.html
http://www.yokohamarika.com/hollow_fiber.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社