卓上旋盤のメーカー6社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
まず旋盤とは、加工したい金属などの材料を回転させ、その表面に金属の刃物(バイト)をゆっくりと当てることで、円筒形に削る機械のことです。
業務用の旋盤は大型で高価なため、小型でテーブルトップ使用が可能なものとして卓上旋盤があります。
卓上旋盤は大きく、ベッド、主軸台、刃物台、心押台から構成されます。
主軸台における主軸では材料を固定し、一定の速度で回転させます。刃物台では切削用の金属の刃物を固定します。
さらに心押台は主軸台と対向に設置されており、先端部を変更すればドリル穴加工もできます。
卓上旋盤は、回転する材料に対してバイトによる切削加工が施せるため、金属のような硬い材料に対して加工する場面でよく用いられます。
個人でも取り扱いやすく、様々なメーカーから卓上旋盤が販売されています。
通常の旋盤と同様、円筒形状の加工を得意としています。穴あけや、ネジ加工が必要な場面で卓上旋盤はとても有効です。
元々、旋盤は自動車、航空機、建設機械などの機械製造の場面で用いられてきましたが、卓上旋盤の登場により、より身近な場面での機械加工が可能となっています。
旋盤の特徴について、もう少し詳しく見てみます。卓上旋盤も基本的には同様に考えることができます。
旋盤の構造に応じて縦旋盤と横旋盤とがあり、主軸の方向に応じてこれらを区別することができます。
前者は主軸が垂直方向、後者は水平方向となります。
縦旋盤では、底面に主軸で、上面に刃物台が設置されており、垂直方向に重量のある加工を行いたい場合に適しています。
対象物に重力や遠心力が均等にかかるため、加工の精度が良くなるというメリットがあります。
その一方で、垂直方向ですので、あまり長さのあるものだと加工が難しく、逆に、小さなものを少し加工したい場合には手間を要してしまいます。
横旋盤では、水平方向に主軸が配置されており、縦旋盤と比べて容易に加工をすることができます。
縦旋盤では難しかった長い材料の加工がしやすく、さらに切削時の粉塵の排出性に優れているという点が特徴的です。
デメリットとして挙げるとすれば、縦旋盤と比べるとやや精度の高い加工がしづらいという点が挙げられます。
小型でCNC制御システムは備わっていませんので、大量生産には向いていません。したがって、特注の治具や試作工具を自作するような1点もので且つ小型な部品加工に適しており、生産性は問わないことが多いため、切削速度や回転速度を落とし気味にして加工するほうが基本的には安全です。
刃物台にバイト(刃)を取り付け、加工物の中央付近にくるようにバイトに敷板を挟んで高さを揃えること、チャックに加工物を固定することは汎用旋盤と基本的には同じですが、汎用旋盤よりも小さい分、荒削りで1度にたくさんの切り込みを入れると主軸の回転が止まってしまいますので、切り込み量は少なめで加工していく必要があります。
また、卓上旋盤の種類によっては木工用も存在し、安価で且つ100V電源で作動するので、趣味の範囲でのホビーやDIYなどで手軽に使いやすいモデルもありますので、卓上旋盤は事業用のみならず、家庭用としても使える最も身近な旋盤と言えるでしょう。
小型ながらも汎用旋盤と同じく、基本的な円筒加工物の外径加工、内側の形状を加工する中ぐり加工、芯押し台にドリルやリーマを取り付けて穴あけ加工、ねじ切り加工、材料を切断する突っ切り加工などをすることができます。
木工用卓上旋盤を使えば木製の食器を作れますし、金属加工ではダイスホルダーや小径シャフトなどを制作することができます。本体の重量も軽く、スペースも取らない、家庭用の電源から電源確保ができることから、小さい部品ならば様々な用途の加工が手軽にできるのが卓上旋盤の魅力といえます。
また、鋼や木工のみならず、プラスチックやアルミ、真鍮のような材料も加工ができますので、プラモデルパーツの自作や工芸など、工業だけでなく趣味にも使えることができるのも卓上旋盤ならではのメリットです。
反対に大径の加工物、工具鋼や焼き入れ鋼のような高硬度鋼の加工は機械の剛性上出来ません。CNC制御も備わっていないため大量生産も不可能ですので、本格的な部品製造には向いていないといえます。
参考文献
https://www.nakamura-tome.co.jp/2020/09/24/article_00001/
https://www.senban.jp/nyuumon/20.html
https://www.toyoas.jp/products/category/senban/detail.html?p=54
https://dorekau.com/22334#i-7
https://www.ivyhc.com/?p=3795
https://jisakuyaro.com/Metalwork/category44/entry193.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社